「ほめる教育」の落とし穴(その1) | 成績110番

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子どもの成績を上げるための具体的方法を紹介しています。

私は指導の現場にたって、子どもを指導してきました。
大人を含めると1000人以上指導しています。

 今でも子どもだけでなく、大人に対しても指導しています。
ですが、

本を読んだり、
勉強したり、

そして、それを現場に生かそうとすると、

「うまくいかなかったり」
「本に書かれている内容にうそがあったり」

また、

「現場を知らないで、机上の空論」

だっりします。

 今回、お話するのがその1つです。

長くなりますが、最後まで読んでくださいね。

これは、ある実験から始まります。

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1990代に終わりに、コロンビア大学の

クラウディア・ミューラーとキャロル・デュエックは、

「ほめること」

について大規模な実験を行いました。それは、

「人種」「社会経済的背景」

も違う10歳から12歳の子ども400人以上集めて、
3つのグループに分けてスタートしました。

3つのグループには、

「テスト」「課題1」「課題2」「テスト」

と4回課題をこなしてもらい、

最初に、この実験では、3つのグループに分かれた子どもたちが

「知能テスト」

を受けました。そして、終わったあと解答を集めて、子どもたちには
実際の成績は伏せて、一人一人に

「とても優秀で80%は正解できた」

と伝えました。そして、

第1のグループの子どもには、

「こんなにたくさんパズルが解けたのは本当に頭がいい証拠」

と話しました。

第2のグループでは

「何も言いません」

でした。次の実験では、2つの課題を選ばせました。

1つの課題は、

「非常に難しいくて、解けないかも知れない。
 でも、やりがいがあり、例え解けなくても何かを学ぶことができる。」


もう1つの課題は、
「ずっと簡単で、すらすら解けるけれど、学べることはあまりない。」

というもの。

結果は、

「頭が良いと誉められた子どものグループ」

   → 約65%が簡単な課題を選びました。

「誉められなかった子どものグループ」

   → 約45%が簡単な課題を選びました。


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頭が良いと誉められた子どもはこんなに立ち向かうのを避け、
やさしい方を選ぶ傾向が強かったのです。
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次の実験では、さらに難しい課題が与えられました。
その結果、大半の子どもがあまり良く出来ませんでした。

テストの後でパズルの感想を聞き、

「家に持ち帰って続きをやる気があるか」

を尋ねたところ、


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「頭が良いと誉められた子どものグループ」は、
他のグループの子どもたちよりも難しいパズルを楽しめず、
家で続きをやろうとする子も少なかったのです。
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最後のテストではさらにショッキングな事実が待ちかまえていました。

先ほどの難しい問題の次に、最後にテストが与えられました。

この問題は、最初に与えられたものと同じくらいやさしいのですが、
最初に行われたテストでは、

「子どもたちの成績はどちらのグループも同じぐらいだった」

のに、最後のテストでは

「2つのグループの成績に大きな開き」

が出てしまいました。

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それは、「頭が良いと誉められた子どもたちのグループ」の方が、
「何も言われなかった子どもたちのグループ」
よりはるかに点数が低かったのです。
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さらに、悪いことには、
難しい問題での自分の成績を中間の前で発表させたときのことです。

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「頭が良いと誉められた子どものグループ」の
ほぼ40%が成績についてうそをついたのです。

しかし、「誉められなかった子どものグループ」
がうそをついたのは約10%でした。
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実は、この実験と同様の失敗をしてきました。

例えば、

「頭が良い」「理解力がある」

といわれ続けて、結局は結果はそれほどでもなかった・・・
という子です。

「○○ちゃんは理解力もあるし・・・・」
「○○君は頭もいいし・・・」

とほめてきました。

ですが、私の場合も結局は、

「その子の理解力、頭の良さの割には、成績は伸びなかった」

ということがありました。

 それは、やはりほめられた子が

「自分は頭がいいから、本気でやれば、できるさ!」

とたかをくくってしまったのかもしれません。

 そして、この話をこれだけではなかったのです。

続きは、次回。