四月馬鹿エープリルフールがくる度に恐ろしき四月馬鹿小栗虫太郎横溝正史と江戸川乱歩が沸いてくる。小学校の図書室の装丁の綻んだ分厚く感じた本。硝子に金文字で書かれた思い出せない古本屋の店名。家の横の小径井戸の壊れた手押しポンプ。飯田橋の傷痍軍人。幽霊坂の基地外病院。御霊祭りの因果者の芝居小屋。(既)もう直ぐ記憶も匂いも消えてなくなる優しい絶望感。頭によぎる。数秒後コーヒーを飲みながら食べる豆大福ですべてを忘れる。いや、ホントはもっと熱いお茶が怖い!