最近の急速な経済情勢の悪化に対して、「派遣は切るが、正社員の雇用は守る」
というのが多くの企業の考え方。
これに対して、正社員に保護が偏りすぎではないかとの意見が出てきている。
→ ワークシェアリングによって、正社員の賃金を減らし、非正規社員の雇用を維持するとか、
職務給、同一労働同一賃金の考えに立って、正社員と非正規社員の不均衡を改善しようとか。
これについては、現状では労使とも消極的なところが多い。
もともと、非正規社員は、『雇用の調整弁』と考えているからです。
また、年功を重視する賃金体系では、若者に薄く、中高年に手厚い賃金体系となりますが、
少子高齢化、低成長の中で、人件費削減対策として非正規を増やしてきた実態もあります。
人件費減らしのために非正規を増やすのは、長期的には、企業の生産性を低下させるばかりか、
低賃金→消費低迷によって、我が国の経済成長にも影響を及ぼしかねない。
したがって、企業が安易に非正規雇用になびくのに歯止めをかけなければならないと思います。
しかし、雇用の調整弁の観点から、非正規雇用を活用するのは、一概に否定できない。
正社員の解雇制限を緩和しない限り、全員正規雇用にせよというのは、企業の経営リスクが大きすぎるからです。
ただし、この場合でも、非正規社員につきまとう解雇リスクに企業が十分配慮する必要があると考えます。
そのためには、非正規社員は一般的には正社員より待遇が低くなりがちですが、
むしろ、正社員よりも非正規社員の処遇を良くするようにしてはどうでしょうか!?
つまり、非正規社員は時間当たり賃金を正社員よりも高くする。
当然、健康保険、雇用保険も原則加入にして、セーフティネットを確保する。
そうすれば、企業側が求める雇用の流動性にも配慮しつつ、
正社員・非正規社員について、処遇と解雇リスクのバランスが図られることによって、
労働者の地位向上も図ることができます。
<働かない中高年リッチ解雇せよ 「正社員」保護しすぎ論が台頭
http://www.j-cast.com/2008/12/20032296.html
(2008年10月20日 JCASTニュース)
「正社員の雇用保護は減らすべき」 「封印」されたOECD報告書
http://www.j-cast.com/2009/01/14033591.html
(2009年1月14日 JCASTニュース)
非正規雇用の「正社員化」 立ちはだかる難問とは?
http://www.j-cast.com/kaisha/2009/01/08033316.html
(2009年1月8日 「29歳の働く君へ」城繁幸)
なぜ「非正社員」はリストラされるのか?
http://www.j-cast.com/kaisha/2008/11/27031021.html
(2008年11月27日 「29歳の働く君へ」城繁幸)
ワークシェアで雇用維持、経団連会長「一つの選択肢」
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090106-OYT1T00626.htm
(2009年1月7日 読売新聞)
ワークシェア導入は早計=労使の議論が「未熟」-日商会頭
http://www.jiji.com/jc/zc?k=200901/2009010800703&rel=y&g=eco
(2009年1月8日 時事通信社)
ワークシェアリングに関する調査研究報告書
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0104/h0426-4.html