朝日「死に神」報道と死刑廃止論 | ニュースな話題

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法務大臣の死刑執行を朝日新聞が「死に神」呼ばわりした。

名誉毀損侮辱罪にならないのだろうか?



朝日「死に神」

痛いニュース「朝日新聞「死に神」報道に法相激怒 「死刑執行された方に対する侮辱 」より


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「死に神」呼ばわりは論外と思いますが、その背景には、

死刑制度の是非をめぐる、相当深く、多岐にわたる対立があるのですねぇ。



死刑廃止論者は、犯罪抑止効果がない残虐である冤罪だったらどうする犯罪被害者感情を考慮せよ代替刑を設けてはどうか 等々の理由により、死刑廃止を主張しています。

そして、これらの考え方の根本には、キリスト教的思想など法哲学宗教観もあるようです。



これらの考えをすべて考慮に入れて、客観的・総合的に考えるのは相当難しいですが、

双方の主張を読み比べた感想としては、現時点で私は『死刑存置賛成派』なのかなぁと思っています。



○死刑には犯罪抑止効果がない!? 
…(私の考え)

    統計的には、ある」という把握も、「ない」という把握もどっちも難しいようです。

    ただ、死刑を恐れて犯罪を思いとどまったり、自首するケースもあるので、

    私はあると思うんですけどねぇ。



○冤罪の可能性を考慮すべきではないか!?

   …(私の考え)

    冤罪だったら取り返しがつかないというのは確かにそのとおりです。

    ただ、死刑にならなくても、人生の大半を刑務所で過ごすことになれば取り返しがつかない

    という点で同じです。つまり、死刑制度をいうより、冤罪をなくすことを考えるべきでは?

    

    それでも冤罪の可能性を考慮するのであれば、

    確定判決自体を迅速(3~5年程度以内)に行えるように諸制度を整備した上で、

    死刑判決後の執行期間を6カ月以内から5年程度に延長してはどうでしょうか?

    (刑法475条の改正)



○死刑は残虐ではないか、人権侵害ではないか!?

   …(私の考え)

    人を死に至らしめるのですから、残虐性は否定できないかなあ。

    でも、極めて卑劣・残虐な犯罪であって、加害者に更生の可能性が見られない場合でも、

    一定期間後に出所できるとすると、関係者のみならず、社会不安を抑えることが困難となる

    ので、そのような場合には、応報的刑罰(目には目を)を課す必要があるのではないか?

    

    さらに、(日本にはないが)終身刑だったらよいのかと言えば、

    終身刑は「終わりがない刑罰」で、ある意味、死刑より残虐との指摘もあります。

    

    人権侵害との指摘に関しては、死刑のみならず懲役刑も罰金刑も人権侵害となりますが、

    罪刑法定主義により、人権にも一定の制約が生じるのはやむをえないと考えます。

    


○犯罪被害者感情を考慮すべきではないか!?

   …(私の考え)

     死刑にしてほしいという犯罪被害者の方もいるし、死刑にしてほしくないという方もいて

     一様ではありません。


     光市母子殺害事件で妻子を殺害された犯罪被害者の本村洋氏が第一審判決後に

     「司法に絶望した、加害者を社会に早く出してもらいたい、そうすれば私が殺す」と発言した

    ことはよく知られていますが、そうした「私刑」への欲求を惹起させないためにも、国家が社

    会契約の思想に則り、本人に代わって(死刑その他の刑罰も含めて)厳正な処罰を与える

    べきと思います。

○諸外国の状況も考慮すべきではないか!?

   …(私の考え)

    確かに諸外国も状況も考慮すべきですが、「死」に関しては国により様々な宗教観、価値観

    があり、キリスト教の宗教観に立つヨーロッパの考え方をそのまま我が国に取り入れるのは

    どうか? それぞれの国で主体的に判断すべきことと思います。



○死刑に代わる刑罰(代替刑)を検討すべきではないか!?

   …(私の考え)

    死刑に次ぐ重い刑罰は無期懲役刑ですが、無期懲役の場合、服役10年で仮出獄の可能性

    があるそうで、死刑と比べ実際の重みには相当の開きがあります。

    このため、死刑を廃止するかどうかはさておくとして、死刑と無期懲役の「すき間」を埋めるこ

    とには賛成です。



    死刑廃止議連では、死刑と無期懲役の間の刑罰(終身刑等)を導入を主張しています。

    しかし、死刑廃止とセットで改正する理想主義者と、終身刑導入後に死刑廃止に持っていこ

    うとする現実主義者で意見が分かれているようです。


     日本財団図書館 私はこう考える(死刑廃止について)                            

     http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/2003/00962/contents/030.htm



    ただ、終身刑については「死刑より重い」という説もあり、また、一生ムショぐらしとなると受刑

    者も まじめに懲役に励まなくなるので刑務所の管理も難しくなる面もあるようです

    さらに、下のHPによると、すき間の埋め方にもいろんなやり方があるようで、

    どのような埋め方をすれば適当なのか、技術的にはなかなか難しいですね。


     死刑廃止と死刑存置の考察(死刑代替制度)

     http://www.geocities.jp/aphros67/060400.htm



ごちゃごちゃ考えるとますますわからなくなってきますが、

自分は次のどっちの考えをとるか、で考えるとスッキリしそうな気がしてきました。


 A氏

  『私はあなたを殺さないと約束する。もし、この約束に違反してあなたを殺すことがあれば、

  私自身の命を差し出す』 

  

 B氏

   『私はあなたを殺さないと約束する。しかし、この約束に違反してあなたを殺すことがあっても、

  あなたたち(国家)は私を殺してはいけない』 



「あなた」のところを あなたの夫、妻、または息子、娘 と言い換えてもいいですね。

死刑制度の存廃論議についての両者の根本的発想の違いを見事に言い当てていると思います。


※記事は全体的にウィキペディアの「死刑存廃問題」を参考にしました。



朝日「死に神」報道に法相激怒 「死刑執行された方に対する侮辱」

今月17日に宮崎勤死刑囚(45)ら3人の死刑執行を指示した鳩山邦夫法相を、朝日新聞が18日付夕刊で「死に神」と報道

したことについて、鳩山法相は20日の閣議後会見で、

「(死刑囚は)犯した犯罪、法の規定によって執行された。死に神に連れていかれたというのは違うと思う。

(記事は)執行された方に対する侮辱だと思う」と強く抗議した。

 「死に神」と鳩山法相を表現したのは、18日付朝日新聞夕刊のコラム「素粒子」。

約3年の中断を経て死刑執行が再開された平成5年以降の法相の中で、鳩山法相が最も多い13人の死刑執行を行ったこと

に触れ、「2カ月間隔でゴーサイン出して新記録達成。またの名、死に神」とした。

 会見で、鳩山法相は「私を死に神と表現することがどれだけ悪影響を与えるか。そういう軽率な文章を平気で載せる態度自身が

世の中を悪くしていると思う」と朝日新聞の報道姿勢を批判した。

(2008年6月20日MSN産経ニュース)




《参考サイト》


死刑存廃問題(ウィキペディア)


死刑廃止と死刑存置の考察


「死刑廃止を推進する議員連盟の『死刑執行停止法案』を考える」シンポジウム(日弁連主催)


アムネスティインターナショナル日本 死刑廃止ネットワークセンター

 死刑制度に関するQ&A

 1 極端な悪事をした人間はやはり極刑に処するというのが妥当では?

 2 死刑が犯罪抑止になるのでは?

 3 被害者の恐怖と苦痛、遺族の悲嘆と無念を考えれば…


 死刑制度の廃止を求める著名人メッセージ(伊藤真さん)


死刑執行について(福島みずほのどきどき日記)