自民は、政治資金問題が国民の納得を得る形で決着をしておらず、目に見える形で結論を出す必要がある。責任を曖昧にしたままでは、誰が総裁になっても荊の道は続く。

 

総裁再選へ向け、岸田首相は精力的に活動をこなすが、やりすぎは思惑が透けるだけで、支持拡大にはつながらない。旧安倍派の議員が、岸田総裁の責任を求める姿も違和感がある。

 

立憲は、都知事選敗北の責任をきちんと総括する必要がある。泉降ろしと思われるような動きも出ているが、代表を代えても、中身が変わらなければ今の状態は変わらない。

 

裏金問題で立憲に吹いていた追い風は、今回の都知事選で一気に消えた。党勢の立て直しは、容易ではないだろう。

 

維新は、改革政党として高まっていた期待感が、ここへきて急速に萎んでいる。執行部の国会対応で噴出した党内の不満は、すぐに収まる気配はない。

 

内紛と思われるようなやりとりも、一部で表面化しており、このままでは、野党第一党の座は難しいと言わざるを得ない。

 

共産は、都知事選での蓮舫支援が実現し喜んだようだが、共産との連携がリスクであることを改めて示す結果となった。票が逃げたと言われて猛反発する姿が、共産の本質だろう。

 

都知事選で石丸氏が2位になった原因は、既成政党への不信だ。支持政党なしが5割前後あり、新しい動きが出れば、流れは一気に傾く可能性がある。

 

しかし、マスコミがレベルの低い質問で、世論をミスリードし、政権交代につながるような報道を繰り返すのは見逃せない。

 

自分達の正義を強要したり、売れれば良いと事実を歪曲するような報道が多すぎる。このような報道が、政治の劣化を生み出しているのも事実である。冷静に判断する必要がある。