都知事選では、石丸伸二氏が166万票近くを獲得し、蓮舫氏の128万票を抜き2位につけた。マスコミは、一躍注目の人として扱い出した。

 

東京で無名に近かった同氏が、ここまで票を伸ばしたのは驚きだが、市長時代の行動は、ネットユーザーの間では知られた存在であり、彼らの応援が票を伸ばす原動力となった。

 

自身に批判的な議会や記者を、激しいやりとりで追及するやり方には賛否があるが、今までにいない政治家と評価する人もいる。

 

知事選では、彼らの支援を得て、SNSやネットを駆使し、連日10カ所以上の街頭演説をこなした。街頭は、動員をせず、自然発生的に人が集まったのが特色だ。

 

期待を裏切り続ける野党に変わり、彼のような存在が政治不信の受け皿になる可能性は高い。国政への意欲も示す同氏だが、国政選挙では首長選とは異なる力も働く。

 

新党の立ち上げは、インパクトがあるが1人ではできない。無所属では、当選しても国会で影響力を持つのは難しい。既成政党から出れば、利用されるだけに終わる可能性もある。

 

注目される選挙区から出れば、当選する確率は高いだろうが、このままのやり方では、いずれどこかで大きな壁にあたるだろう。

 

それまでに彼自身の賞味期限が切れて、期待が失望に変わる可能性もゼロではない。評価は難しいところだ。