5月の訪日外客数が公表された。5月は304万人を超え、前年同月比では60.1%増、2019年同月比では9.6%増となった。過去最高だった2019年5月を20万人以上上回り、3か月連続で300万人を突破した。

 

1月から5月の累計は1,464.2万人で、こちらも2019年の1,375万人を上回り過去最高となっている。観光庁長官が会見で、旅行者数、消費額ともに今年は過去最高を実現できると見通しを語るほど、回復に勢いがついている。

 

円安傾向が続く中で、韓国、中国、台湾、米国からの訪日客増が全体を押し上げており、韓国が前年同月比43.3%増の73.9万人でトップとなった。2位が中国で前年同月比約4倍の54.5万人まで回復した。次が台湾の46.6万人、米国が24.7万人と続く。

 

今年の観光白書は、旅行に伴う消費額の大半は東京、大阪、京都に集中しており、宿泊も東京など三大都市圏が7割を占めているが、アジアの旅行者はリピーターが多く地方への旅行を希望する人も者も多いと分析した。

 

オーバーツーリズムが課題となる中で、地方への誘客を偏りなく広げる必要がある。地方の魅力を高め、訪日客が全国各地を訪れるような政策を進めるることで、観光立国の実現を目指すべきだである。