政治の世界は、本来なら政権交代が起きてもおかしくない状況だが、今は2009年のような熱気がない。

 

30年前の法改正で企業・団体献金が規制された時、政治家は活動費を捻出するために、政治資金パーティーに頼るようになった。

 

年間100万円の献金をしていた企業には、5回のパーティーに支出を振り分けるよう依頼し、政治資金パーティーは一気に増えた。

 

議員や秘書が政治資金パーティーに多くの時間を割くようになり、秘書の中にはそのために働いているという者も現れた。これが政治が劣化した原因の一つである。

 

今回の改正で政治資金の確保はさらに難しくなる。貧すれば鈍するということにならないことを願うばかりだ。

 

歯切れの良い批判は聞こえがいいが、批判も節度が必要だ。都知事選への出馬で脚光を浴びている蓮舫参院議員は、過去の発言が掘り返されている。

 

世間受けする批判を繰り返しても、過去の言動は隠せない。やり方を変えないと、評価は下がる一方になるだろう。

 

今国会で解散がないと、自民の総裁選に注目が集まってくる。岸田首相の再選は厳しく、様々な候補が名乗り出る可能性が高い。都知事選で潮目は変わるかもしれない。