8月の訪日外客数は215.7万人となった。200万人超えは3ヶ月連続で、インバウンドが順調に回復していることを裏付けている。1〜8月の総数は1,519万人となった。この勢いが続けば今年は2,000万人を超え2,500万人前後までいく可能性もある。

 

23市場中13市場が2019年同月の訪日外客数を上回り、東アジアでは香港、東南アジアではインドネシアやフィリピン、欧米豪中東では米国やカナダ等の増加が押し上げ要因となった。中国やロシアはまだまだ厳しい状況だ。

 

かつて日本のインバウンドの3割近くを占めた中国は、8/10に日本への海外旅行制限措置を撤廃したが、福島原発のALPS処理水放出をめぐる反発が訪日旅行に影響しており、回復までもう少し時間がかかりそうだ。

 

中国やロシア以外には、台湾やタイもまだ少し厳しいが、それ以外の国は着実に回復している。全国各地で外国人旅行者が増えてきた。しかし、訪日客の増加でオーバーツーリズムも指摘され始めた。

 

日本の観光業にとってはここが正念場だ。中華圏依存から脱し、世界に通用する観光体制に改めることが重要である。速やかに対策を講じ、フランスやアメリカに並ぶ観光大国を目指してほしいと思う。