安倍元総理の回顧録が出版された。

 

回顧録は、昨年1月に出版の運びになっていたが、本人からしばらく待って欲しいとの連絡があり延期されていた。

 

タイミングを待つうちに不幸な事件が起き、出版の機会を逃していたが、遺族からの許可でようやく出版に至ったとのことだ。

 

本人の回顧録は、欧米では退任直後に出版されることが多いが、日本では退任後相当な年月を経ないと出ないことが多い。その意味で、出版が延びたとはいえ、辞任から2年半での出版はかなり異例だ。

 

安倍政権は日本史に残る長期政権だが、政治手法では賛否が分かれ、国葬でも国論が二分してしまった。

 

今回の回顧録は、記憶が生々しい時期に語ってもらい、関係者に反論の余地を残すことで、歴史の解釈に委ねたいとの思いも込められている

 

本人もその趣旨を承知で、取材に応じたそうだ。回顧録の至る所に歴史の証言が記されている。安倍政治に異を唱える人も一度は読んだ方が良いと思う。

 

朝一番に本が届いたが、安倍さんの人柄も随所に感じる回顧録となっていた。存命であれば更に様々な話が聞けただろうと思うと、非業の死が残念である。