中国共産党の6中総会が、40年ぶりの歴史決議を採択し閉幕した。

 

決議の全文は未公表だが、メディアの報道によると、鄧小平の改革開放路線を改め、社会主義現代化国家の建設で中華民族の偉大な復興を目指すとしたようだ。

 

決議により、習近平は毛、鄧と並ぶ権威に位置付けられ、3期目の就任もほぼ固まったという。米中対立が激化する中で、再び資本主義と社会主義の対立が現実化してきた。

 

中華民族の偉大な復興とは、自国の主張と反する行為には対立を辞さないということである。極めて復古的で、個人崇拝にもつながりかねない考えだ。

 

経済的にも、技術力的にも世界の大国となった中国が、このような古い統治制度に戻ってしまうのは残念だ。このままでは世界はさらに分断の道へ進んでしまう。

 

日中両国の国民感情も最近は悪化しているようだ。これはコミュニケーション不足や思い込みによるところが大きい。交流がなければ思い込みが強まる。

 

ここから生まれた妄想が暴走とならないためにも、日頃の交流が重要となる。分断を防ぐためにも、日本は米中双方としっかり意思の疎通を図る必要がある。