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- 闘うのではない。問うのでもない
まして
克服するのでも、告発するのでもない

あるがままの重量と断念とを
ありのままの軽妙さで受け止めて
それでもなお納得できぬひとつまみの曖昧さを
容赦なく問われ、また問い返し
思いきり睨みあって、ふざけあって
ときに手加減なしのカウンターパンチを
浴びせあうような
いわば喧嘩友達のようであってかまわない

さあ
一緒に笑お、あっぷっぷ
いつ勝敗がつくとも知れない
(いや…勝敗など初めからない?)
このにらめっこに耐えながら
憎々しいこいつと共に
目の前にある明日を生きぬいてやろうじゃないか

ひとりじゃないさ、さよなら昨日
- いえす『あるがままに、病と共に - さよなら昨日』
9月15日 閉鎖病棟にて。
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- あさ、四角い空にあなたのような真っ白な雲が浮かんでいます
きょうもきのうと同じ空ではあるけれど、わたしのところにさわやかな朝日を運んできます

でも、そのさわやかさはけっして風のやわらかさや草の匂いの青臭さ
とはなにひとつとして関係がなく、むしろそれらとは無縁の青さです

こんなに四角い空だから、わかるさわやかさもあり
こんなに四角い空だから、わかる青さがあることを
わたしはついぞ知りませんでした
たぶん、この空はいつまでたっても四角いままで
わたしの心魂に染み込んでいき
まあるい地平線の向こうまで
四角いしあわせが続いていくのでしょう
- いえす『わたしの空の四角い青さ』
8月3日 閉鎖病棟にて。
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- 打ち砕かれたにんげんの破片が
そこらじゅうに
バラバラと散らばっている

そしてわたしは呆然と立ちつくし
それらを小さなこの手でかき集めようとしては
つぎからつぎ、砂粒のようにこぼれ落ちてゆく虚しさをみる

太陽の容赦なき日照りの下
小さな小さな無力なわたしの現実が明るみに出され
わたしは祈りをささげる

しかし、わたしはけっして嘆くのではない

粉々の魂たちに少しでもこの身を用いて
"あなたは愛されている"この事実を
そっと手渡すことはできるはず

また
そうでも信じなければ
今にもガラガラと崩れてしまいそうな
もろいわたしもいる

神よ
このようなわたしをあわれみたまえ
あわれみたまえ
- いえす『哀しみ』
10月2日 閉鎖病棟にて。