おはようございます。
今年も境内では、夏椿の花が咲き始めました。
夏椿は別名を『沙羅の木』と呼び、お釈迦さまが入滅された時の沙羅双樹(さらそうじゅ)涅槃の木に当てられているたため、寺院によく植えられています。
ナツツバキも近縁種のヒメシャラも白い花を咲かせますが、インドの沙羅の木は薄い黄緑色の小さな花を咲かせるそうです。
花が似ているのではなく、葉の形や樹形が似ていることから、ナツツバキ・ヒメシャラが涅槃の木に当てられたとの説があります。
また、日本では沙羅双樹の花の色は白とすることが多かったため、現在でも葬儀の際に棺に花を入れる『別れのお花入れ』も白菊から入れる事が多くなっております。
お寺に植えられた夏椿には、葉や木の姿だけでも沙羅双樹に似た木を・・・という先人達のお釈迦さまへの思いが込められているように感じます。