『古代十闘士記』を書いていて思いました。
あのデジタルワールドって、どれくらいの大きさなんだろう?
人間の子ども達が徒歩で歩き回っていたことや、終盤に縦横無尽に世界を巡っていたことを考えると、地球よりは小さそうだなと察しはつくのです。
しかし、もっと正確な大きさが分かっていないと、「ここからそこまでの距離はどれくらい?」とか「どれくらい移動に日数かかるんだろう?」と考える時困ってしまいます。
そこで今回は、デジタルワールドの大きさを推計したいと思います!!
(目次)
『下準備』
まずは基礎となるデジタルワールドの地図を用意します。
何度お世話になっているか分からない、デジモンフロンティア公式サイトのワールドマップをお借りします。
拓也達の行った場所が赤丸で示されています。
今回は、進化の種類が少なく、徒歩で移動した可能性の高い、序盤の場所で検討したいと思います。
というわけで拡大。
次に、移動時間が推測しやすい地点を検討します。
移動時間が絞れる地点は、実は多くありません。
①第3話の炎の街(地下迷宮)からキャンドモンの村
②第4話のキャンドモンの村からそよかぜ村
この2パターンは、2地点間の移動が同日中に行われていることがほぼ確実であり、出発時間、到着時間もおよそ絞ることができます。
そこで、この2パターンから移動時間、距離を割り出し、最終的にその平均値を使いたいと思います。
まずは下準備として、地下迷宮、キャンドモンの村、そよかぜ村の三点の中心点を取ります。
本当なら炎の街の点を使いたいのですが、地図上では炎の街と地下迷宮が別の点となっているため、よりキャンドモンの村に近い地下迷宮の点で取っています。
ピクセルの線を表示しているので見づらいですが、白い十字の中心に黒点をつけて、中心点としています。
次に、それぞれの移動時間と距離について検討していきます。
『①第3話の地下迷宮からキャンドモンの村』
第3話では、拓也達が炎の街を旅立って、キャンドモンの村にたどり着いています。
炎の街を旅立つシーンでは、炎の街は既に遠くなりつつあります。(よりキャンドモンの村に近い地下迷宮の点を基準としたのはこのためです)
そして、空は茜色の夕方。デジタルワールドの日没が何時か分かりませんが、このシーンの時間は午後5時としておきましょう。
次に、キャンドモンの村に到着するシーン。既に日は沈んで真っ暗です。拓也達がそれほど疲れていたり、空腹を訴えていたりしないので、このシーンの時間は遅く見積もっても午後8時くらいでしょうか。
ということは、2地点間を約3時間かけて移動したことになります。
次に、地図上の2地点間の距離を検討します。
2地点間のピクセルの数を数えると、縦に12、横に12移動しています。
ここで学生なら身近な、社会人なら懐かしい「三平方の定理」を持ち出します。
ちょうど二等辺三角形になるので、1:1:√2でもいいです。
12*12+12*12=c*c
c=16.97≒17
と出ます。
先程、この距離を3時間かけて歩いたと仮定していますので、
3時間で17ピクセル、1時間で約5.67ピクセル
の距離を移動していることになります。
人間の徒歩の時速は約4kmと言われているので、4km=約5.67ピクセル、約0.71km=1ピクセルとなります。
『②第4話のキャンドモンの村からそよかぜ村』
①と同じように計算していきます。
まず、第3話の終わりでトレイルモンに乗った輝二がキャンドモンの村の上を通過。
その後第4話でそよかぜ村の駅に着き、駅のベンチで一夜を明かしています。
そして翌朝、泉達が徒歩でそよかぜ村に到着。そのタイミングで輝二が起床しています。
トレイルモンで移動した輝二に徒歩の泉達が追いついていることから、二地点間はかなり近いことが予想できます。
また、輝二が起床する時間は、あまり遅い時間ではないように思えます。
7時に泉達がキャンドモンの村を出発
9時~9時30分頃に泉達がそよかぜ村に到着(輝二起床)
といったところで、所要時間2~2.5時間ほどでしょうか。
次に、地図上の2地点間の距離を検討します。
2地点間のピクセルの数を数えると、縦に13、横に5移動しています。
「三平方の定理」に代入します。
13*13+5*5=c*c
計算すると、c=13.928…≒14ピクセルと出ます。
つまり、キャンドモンの村とそよかぜ村の距離は14ピクセルです。
次に、この14という距離を徒歩で歩くのにどれくらい時間がかかったかを考えます。
先程2~2.5時間と仮定していますので、2時間、2.5時間の2パターン検討してみます。
まず2時間かかった場合。
2時間で14ピクセル、1時間で7ピクセルの距離を移動しています。
4km=7ピクセル、約0.57km=1ピクセルとなります。
次は2.5時間かかった場合。
2.5時間14ピクセル、1時間で5.6ピクセル。
4km=5.6ピクセル、約0.71km=1ピクセル。
これは、①と同じ数字ですね。
大きめに見積もりたいのと、①と同じ数字が出たので、こちらの値を採用することにします。
『デジタルワールドの大きさ』
さて、これまでの計算を踏まえて、いよいよデジタルワールド全体の大きさを求めていきます。
デジタルワールドの地図の幅、つまり世界一周は738ピクセルあります。
これまでの計算で1ピクセルが約0.71kmと推定しましたので、これを掛け算すれば良いですね。
0.71×738=523.98km
523.98km!
……結構小さい?
この距離どれくらいかと言いますと、大体こんな感じです。
東京から岡山くらいまでの距離に、すっぽり入ります。
これで一つの惑星を形成しているんだから小さい!
星流も最初そう思いました。
でも、私達のその感覚って、速い乗り物の充実した現代にいるからではないでしょうか。
「東京から大阪に行って」と言われたら、「ああ新幹線使えばすぐだよね」とか「車で行こう」とか思いますよね。
でも「東京から大阪まで徒歩で行って」と言われたら「ふざけんな」と思いますよね。星流は思います。
江戸から伊勢神宮まで参拝した「おかげ参り」が徒歩で片道15日くらいかかったそうですので、岡山までだと、20日くらい?
これも目的地までまっすぐ進んだらの話で、この面積の中を知り尽くそうと思ったら、何年も歩き回らなければならないでしょう。
そう考えると、十分広いように思えてきます。
また、終盤で拓也達が世界のデータを守るために世界中を巡っていたこと、かつてルーチェモンが全土を支配していたらしいことを考えると、これくらいの大きさが合っているようにも思います。
『結論』
というわけで、星流としての結論は、
デジモンフロンティアのデジタルワールドの大きさは一周523.98km
です!
これを参考に『古代十闘士記』の構想を練っていきたいと思います。
ではっ。
(参考にした主なページ)