仕事柄、いろいろな方々から
『(受験)勉強の効果や効率を上げることは何ですか?』と
問われることが多いのですが、その答えの一つがこれ。
時々に言葉を変えながら伝えます。
「ねばならない」からの脱却
「~しなければならない/仕方がないから~しよう」からの脱却は
言うは易く行うは難しで、最も根本的かつ難易度の高い解決策で
あるように思っています。これは勉強に限ったことではなく、
思い起こすと人事担当として研修制度設計した際やもっと単純に
大学時代のクラブでチームを統率していく上でも直面していたこと
だったようにも思います。
昔風の乱暴な言い方をすると
「こちらが頼んでる訳でもないから嫌ならやめていいよ?」ということ(笑)。
今のご時世では不適切だと言われそうですが、根本にあるのは
「自分の責任で将来の設計図を描くこと」
=「どうしたいのかを自分で決めること」
に尽きる。
総じて
「やらなあかん」or「やった方がいい」あるいは
「義務と捉えるか、権利と捉えるか」。ということが分かれ道。
突き詰めていくと
「自分で(好きで)やっている奴にはかなわない」ということにつながって
いきます。
勉強、特に受験勉強が好きな子はほぼいないですが、中には好きかどうか
は別として、
『やらずにはいられない』感じでやっている子もいます。本人の性格的な面も
ありますが、ほとんどが後天的な意識や習慣によるもののような気がします。
後天的な意識や習慣というと大げさですが、その原点は言葉。
使っている言葉とよく聞いている言葉。
よく言われていることですが、例えばよちよち歩きの子供に
「気つけや~コケるで、ほらほらコケんように気つけや~」という言葉を浴びせ
続けると見事に「コケる」。そしてそれを見ていた周囲が「ほら~コケた~」…
なんてことが多い。
これを勉強に当てはめると
「勉強せんと将来困るで~、将来困るから勉強しいや~」と言い続けるとどうなるか。
怖い話になりそうです(笑)。言っている側は、親心として、大人として、自分の経験として
「勉強ぐらいしといたら良かった…」「今思えば勉強みたいなもん簡単やったのに…」と
いう切実な想いからの言葉なので、誰も責められないですが、
だからこそ言葉を変えていきたいなあ、と思うのです。マイナス方向への言葉は、
「無意識に反応しやすい≒受け入れやすい≒共感し易い」ので、気づいたときには
自分の中に根付いてしまっている可能性が高く、「できない自分」の答え合わせが
始まってしまうことがあります。
こういう傾向を感じた子たちには、私はよくテスト当日の心がけについて
「分かろうが分かろまいが、とにかく持っているもので何とかしてしまえ!」
という暴論を振り回すことがあります。持ってないモノへの意識が入り込むと、
「(サボった自分がふっと出てきて)勉強してなかったからなあ、
ほら、やっぱりできへん」と
「できない自分の答え合わせ」が始まる。それもマイナスの言葉と意識の弊害。
ならば
「できる自分を信じる」「できることを探す意識を持つ」ための言葉をかけ続ける。
「自分を小さくしない!もっと大きい!」「できへんって誰が決めたんや!」
「結果?知るか!まず好きにやったらいい、結果はその次に考えろ!」
「やり方自体がすでに個性。自分流のやり方を創り上げよう!」
「最短コースかどうかは気にするな、ベストの遠回りがある!」…
多少のことでは揺るがない自分を創ることが最優先。そうすることで仮にわからない
問題があっても、焦らず正解する可能性を上げる考動がとれようになっていく。
テスト当日は何でもかんでも難しく見えるもの。
「難問は分割せよ」。難しそうに見える問題も分割して考えると突破口が見える。
例えば、某有名大学付属高校の英語の整序作文問題
Q:東京から仙台までどのくらいあるか知っていますか?
P(思考プロセス)
~は知っていますか? ⇒ Do you know~?
…は~なのか +知っていますか? ⇒ Do you know+間接疑問文~?
どのくらいあるか≒どのくらい距離か(遠いか) ⇒how far~
東京から仙台 ⇒ from Tokyo to Sendai
間接疑問文 ⇒ 疑問詞 + 主語 + 動詞~
A:Do you know how far it is from Tokyo to Sendai?
受験前になると「今更なあ…」感や「ちょっとでも…」感が出て来ます。そんな時は
暴論、強引、こじつけ、何と言われてもプラス方向への言葉を使って
「こうなったらいいなあ」⇒「こうしたいなあ」⇒「こうしよう」⇒「よし、やってやろう!」
の流れに乗ってほしいなあ、と思っています。それも自分自身で言葉をつくり、
自分自身に言葉を浴びせかけていく。そして奮い立たせていく。これが理想ですね。
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伸学塾 晴藍
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