結びの月 | 旅する書道家 Simple life☆style

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書道家 千葉清藍(ちばせいらん)のシンプルライフをつづります

午年、結びの月になりました。
止まった時間、止まったかのように感じた時間、止まることすらできない時間。
季節の移ろいが福島県内でも、小さな日本においてもこれだけ違うように、人の心に流れる時間の感覚もそれぞれ違います。


2011年3月11日、

私は無表情な海と対照的に美しすぎた夜空を見て、心が無くなっていく自分が居たように感じる一方で、あの時にただ一つ、人間らしい覚悟を抱けたことが、今日までの時間に繋がっています。



毎月11日、東日本大震災の月命日でに写真家の野口勝宏さんの写真「福島の花」に書を添えていただいています。福島の花


今年最後の11日に、「結び」と書いたのは、一年の結びの月であるとともに、楽しい時に笑い、悲しい時に泣くという当たり前の感覚があるのは、移りゆく自然の中にある、まわりの人々との「結(ゆい)」だということを表しています。


そんなことを考えて歩いていた夜道、見上げたわけでもない視線の延長線上にあった夜空に、流れ星が飛び込んできました。


慌てて実に人間らしい願い事を言ってしまった自分に微笑む、結の月を過ごしています。