教室に着くと
皆、体操服に着替えていた。

僕の小学校でゎ毎朝マラソンがあるのだ。

だいたい2年生だとグランドを3~4周走る。

皆、各自マラソンカードという物を持っていて、
1周走るごとにマスを塗っていくといったスゴロクのようなカードだった。

だいたい、一ヶ月で1枚のペースで終わるカードなのだが早い者だと、半月くらいで終わる時もあった。

早くゴールに辿り着けば何かもらえるなど、
そういった懸賞的なものゎ無かったが、
皆、友達と競いあっていた。


この日、僕ゎゴールまで後5周だったので気合いを入れてスタートの位置についた。


音楽が流れスタートの合図が鳴った。
下駄箱の前で校長先生が僕達生徒を笑顔で待っていた。

「おはようございます!」

低くて渋い声。 
優しい口調で、ゆっくりとした挨拶。

ビシッとスーツを着込んだ姿勢の良い白髪のお爺さん。
田舎には、似ても似つかない。
セレブな雰囲気を醸し出している。

そんな校長先生だった。


校長先生に挨拶をして下駄箱で上履きに履き変え各々の教室に向かう。

階段を登り、2階にある教室へ。
木目の廊下ゎ冬休みの間に塗ったワックスの匂いがまだ残っている。
「返してもらえば?」

僕が言うと、


DOKUは、うつむき口を閉じたまま動かなくなった。


「分かった。僕が言ってあげる。」


めんどくさかったが、しょうがない。


DOKUは、満面の笑みを浮かべ頷いた。


そうこうしてると全員が集合したらしく、


「行くよー!!」


六年生の女の子が大きな声で出発を知らせた。


僕達の地域から学校までゎ約2㎞くらいあって、

車1台分の細い土手を歩いて行く。


道中ゎ気をつけて歩かないといけない。

別に車通りが多い訳でゎない。

なぜ?


犬の糞だ。


田舎だから?
なのか分からないが、犬の糞を拾う習性がないというか、いま思えば飼い主のマナーが無かっただけだろう。

とにかく通学路にゎ糞がたくさん落ちている。


うっかり踏んでしまったものなら

その先、1ヶ月ゎ
「うんこまん」などと、とんでもないあだ名がついてしまう。


僕達の登下校ルールゎ車に注意でゎなく、糞に注意だったのだ。


そんな道を皆で楽しく登校し、校門の先にある急な坂を登ると