まーくん:み、道綱の母の身にいったいなにが?
ふ~みん:何言ってんの!
好きな人の愛を独占したいっていうのは、自然の感情でしょう?少しくらい焼きもち焼いてもしょうがないじゃない。
まーくん:はいっ!そのとおりです!!
(気持はわかるけどちょっと怖い・・・・・・)
ねこ先生:道綱の母の苦悩は、夫の愛を正当に受けられないことからくるものです。しかし、夫兼家と疎遠になっていく原因は道綱の母のほうにもあったんです。
ふ~みん:えー、どうしてですか?
ねこ先生:ひとことで言うとプライドの高さかな。嫉妬心、自我意識とでもいうのでしょうか、それは当時の女性の中でも特異だった。兼家にはほかに愛人が数人いましたが、子どもまでできたのにその後まったく訪れもせず放置された人もいました。そういう人に比べれば、道綱の母はまだ恵まれていたほうなのです。
ふ~みん:えー、そんなの比べること自体がおかしいですよ。ひどいでしょ!!19歳から33歳という女の輝かしい時期を嫉妬に明け暮れて過ごさなきゃいけないなんて!
ねこ先生:たしかに、たしかにそうなんですよ
でも、そういう時代だったんです。この時代無数の道綱の母がめぐまれない境遇にじっと耐えていた。
ふ~みん:おかしい!おかしい!時代がそうだからなんて~!
まーくん:そ、そうだよね。(やば~
)
ねこ先生:でも、そういう時代だったからこそ、高いプライドと自意識ゆえに自己を見つめ、それを克明に記した『蜻蛉日記』が歴史的意義を持ったのです。
まーくん:なるほど、それまで誰もしなかったことを初めて成し遂げたってことですね。
ねこ先生:そうです。時代とたぐいまれな個性とが生み出した作品、それが『蜻蛉日記』なのです。
まーくん:そう考えると現代はまだ恵まれているのかな。一夫一妻だし。言いたいことも比較的言えるし。愚痴ブログとかすごく多いよね。
ふ~みん:そんなことなーい!!!過去と比較してどっちがマシとか決めるなんてないから──!!ぜったい納得いかなーい!!
ねこ先生:そうですね。『蜻蛉日記』は作者の妥協を許さぬ高いプライドによって生み出されましたが、それによって救われた女性も多かったのではないでしょうか。その後の平安女流文学の隆盛は『蜻蛉日記』のおかげだといってもよいでしょう。
まーくん:当時の多くの女性の気持ちを代弁したんだね。
ふ~みん:歴史的意義とかそんなことどうでもいい!!道綱の母はそんなのより、幸せな夫婦生活を送ったほうがぜったい良かったはずだもん。悲しい!!え~ん
まーくん:オロオロ
ねこ先生:そう考えると1000年以上昔の女性もやはり現代となんら変わらない心を持っていたということがよくわかります。文学イイ。
ま~くん:よし!ぼくはぜったい奥さんを悲しませないぞ~!
ふ~みん:まず彼女ができないから!! グスングスン。
ま~くん:ハハハ───!!(ちくしょう!今回は甘んじて受けるぜー!)
ねこ先生:なんだかんだいって、いいコンビだな・・・・・・。ウフフ。
★まとめ★
【作品名】
『蜻蛉日記』
【時代】
974年以降の頃
【作者】
藤原道綱の母
【ジャンル】
日記
- 蜻蛉日記 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)/角川グループパブリッシング
- ¥637
- Amazon.co.jp
概略を知るには良いでしょう。
- 現代語訳 蜻蛉日記 (岩波現代文庫)/岩波書店
- ¥1,123
- Amazon.co.jp
「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」で有名な作家の室生犀星による現代語訳です。
- マンガ蜻蛉日記/平凡社
- ¥1,027
- Amazon.co.jp
漫画は当時の住居衣服などがビジュアルで分かるのでいいですね。おすすめ。
