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<告知>

10月27日(日)
ブックマークナゴヤのイベントの一環として、
中山七里さんとトークセッション&サイン会を行います。
場所はイオン千種ショッピングセンター1Fセントラルコート。
参加無料!
本を買わずにひやかすだけでもOKです!
みなさんぜひぜひ遊びに来てください!!!!!(切実)
詳細はこちら
お問い合わせはザ・リブレット千種店まで。

                                                                   

先週火曜日の朝、宝島社の編集Kさんから電話がかかってきたとき、僕は日曜日に撮影したCM映像の編集の真っ最中でありました。
用件は、ゲラを読んでチェックしてくれた僕の友人の消防士に『灰と話す男』を献本したいのだが、住所を教えてくれというものでした。

「あー、そういえば昨夜のメールにも返信してなかったっすね、すんません」

後ろめたさもあって、僕から切り出しました。
その前日、Kさんからは『このミスBOOK』次号に収録予定の『サイレント・ヴォイス』続編の短編を催促するメールが届いていたのです。

「あ、そうでした……調子はどうですかぁ~? ぐすん」

「いやぁ~、なかなか難しいっすねえ」

それはここのとこ数か月、何度も繰り返されたお決まりのやりとりになっていたのです。
僕は『サイレント~』の続編をどう展開させるのか、苦慮し続けておりました。

「佐藤さんっ、お願いっ! 神さまっ!」

泣き落としで情に訴えかけてくるのは、このところのKさんの常套手段なのであります。
どうもあまりに頻繁に使用し過ぎると、人間の感覚は刺激に慣れて麻痺してしまうということに、彼女は気づいていないようです。
泣きたいのはこっちのほうだよ、アイデア浮かばないんだから、などと思いながらも、確認したわけです。

「で、具体的な〆切っていつなんですか? 日程出してくださいよ」

僕は自分に甘いところがあるので、ぎりぎりまで追い込まれないと本気を出せないという困った性分なのであります。
逆に言えば、追い込まれればわりとやる子なので、とりあえずはっきりとした〆切を設定してもらえば、直前にエンジンかかって帳尻合わせるだろぐらいに、どこか他人事のように考える傾向もあります。

「えーと……15日が校了ですから……金曜日までにお原稿をいただく感じで」

「はっ……?」

目が点になってしまいました。
それは別件のついでみたいに「あ、そうでした」から切り出す話じゃないやないかっ!!
こっちが切り出さなかったら、どうなってたの??

やばいやないかっ!!

あと4日しかないやないかっっっ!!!

催促するのもずーっと同じ調子じゃなくさ、近づくうちに切迫感を増すとか工夫してくんないと、わかんないじゃん!!!!!

…いや、誰が悪いって、それまで手つかずでいた僕が悪いんですけど。
ただ、お決まりのやりとりをお決まりの調子で続けていたものだから、いきなりそんな切羽詰まった状況に放り込まれるとは予想していなかったのです。

「あとできれば、金曜日にお原稿をいただいて、その日のうちに茶木さんと拝読してこちらからお返事をして、週末で修正していただくというかたちにしたいのですが」

「ってことは、金曜〆切といっても、金曜のかなり早い時間に原稿を提出しなければいけないってことですよね?」

「そうなりますね、うふ」

あと4日かと思ったら、実質あと3日なのです。

「うーん……3日っすか。トリック浮かぶかなあ……」

「まだそんな段階だったんですね。聞きたくなかったかも……」

「まあ、でも、そろそろ本気出して頑張ってみますよ!」

「これまで本気出してなかったんですね……」

「というわけで、明日から頑張ります!」

「はっ……なにを言ってるのこの人は??」

「いやね、いま実は『消防女子』のCMを編集している最中なんですよ。それを今日中にやっつけちゃってから、すぐに原稿に取りかかります!」

「佐藤さん、よく考えてください? 『消防女子』の発売は9日ですよ? 〆切は4日です」

「わかってます。でもなにかほったらかして別のことやるって、苦手なんですよ」

「でもですね――」

「やります! 明日から!!」

……プチッ。

という経緯で〆切まで残り3日のうちの1日を編集でつぶし、あえて自分を追い込みまくる状況を作り出しながら仕上げたのが、前回のブログでアップしたCMなのであります。
なんとか仕上げて火曜日中にYouTubeにアップするまで漕ぎつけたものの、やはり「早く原稿に取りかからないと!」という意識が働いて駆け足になり、見返してみても悔いの残るものになってしまったのです。
というわけで僕は、ふたたび編集作業に乗り出したのでありました。

そして出来上がったのが、こちらの新バージョン!!



前回より格段によくなったと思いますが、いかがでございましょう?
土曜日の夕方にアップして、前回のブログに貼りつけたぶんもさりげなく差し替えておいたので、それ以前にご覧になっていた方には違いがわかるかと思います。
土曜日の夕方ということは、実際には原稿が手を離れる前から映像いじってたのかということになりますが、結果的に原稿も間に合ったからよしとしましょう!! 

というわけで、
『灰と話す男 消防女子!! 高柳蘭の奮闘』
本日いよいよ発売日でございます。

4コマでは『灰と話す男 消防女子!! 女性消防士・高柳蘭の奮闘』と、自分の本なのに微妙にタイトル間違えてます。
前回『このミスBOOK』に抄録が掲載されたときには、『消防女子!! 横浜消防局・高柳蘭の奮闘』というタイトルでしたが、それからさらに変更になりました。
とはいえそもそも変更の過程に僕はほとんどかかわっておらず、最初に初稿を提出したときに付けていたタイトルは『消防女子!! 女性消防士・高柳蘭の○○』という、自分で決める気ゼロの投げっぱなしだったので、自作のタイトルを把握してないような事態が起こるのです。
『灰と話す男』というタイトルも、最初は編集さんに「なんか新宿鮫みたいなハードボイルドっぽくないですか?」などとぶーたれてみましたが、今となってはそれ以外考えられないぐらい、普通にしっくりきてます。
よく言えば柔軟、悪く言えばかなり流されやすい人ですね。
名は体を表すとは言いますが、実際には体が名を表すことのほうが多いんですよ。
かわいい女の子の名前は、かわいい響きのように感じられたりとかね。
だから小説のタイトルも売れたら「アリ」、売れなかったら「タイトルが悪い」と、考えてしまうものなのです。
ちょっとエンマ様みたいなことを言ってますが。

灰と話す男 消防女子!! 高柳蘭の奮闘/宝島社

¥1,575
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スカイエマさんのイラストもチーム感が強調されて、前作とはまた違った趣きでイイ感じですね。
もちろん浜方消防隊のメンバーが描かれているのだけど、どれが誰だかわかりますか?
蘭と、あとウクさんはわかりやすいですね。
全部正解した人は褒めてあげます。
ちなみに僕は外しました。
背中だけしか見えないキャラクターもいるし、なかなか難問です。

そんなふうにいろんな遊び方もできる新刊、皆さまよろしくお願いします。

あと、『ジャッジメント』もまだまだ新刊ってことになるので、こちらもまだの方は、併せてお願います。
『灰と話す男』と『ジャッジメント』、いまAmazonでまとめ買いすると、なんと送料無料ですよ!!
一冊だけ買っても送料無料だけどね。
野球を知らなくても楽しめます!!(本人調べ)



ジャッジメント/祥伝社

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消防女子! ! (バンブーコミックス)/竹書房

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サイレント・ヴォイス ~行動心理捜査官・楯岡絵麻 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)/宝島社

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消防女子!! 女性消防士・高柳蘭の誕生 (宝島社文庫)/宝島社

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ある少女にまつわる殺人の告白 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)/佐藤 青南

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