実録素人ドキュメント 私を作家にして下さい -佐藤菁南ブログ--「私を売れっ子作家にして下さい!!」ロゴ
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うちの近所にすごく大きなお寺があるんです。
駅からすぐすごく長い参道が伸びてまして、どうやら今日はそこで衣料品のリサイクル市みたいなのをやる模様。
参道の途中には公道が横切ってまして、僕は朝飯のパンでも買いに行こうかと今朝そこを通ったんです。
そしたら道の両脇にはボランティアと襟ぐりに白抜きされたブルゾンを着たお爺ちゃんお婆ちゃんが立ち並んでいるのです。
通過する車の交通整理みたいなことをしている様子。
別にぜんぜん広い道じゃないんですよ?
車線の別もない、およそ幅四メートル程度の道です。
その道が参道と交差する近辺二十メートル付近に、二十人ぐらい老人が立っているわけです。
だから交通整理というか、ほとんど交通の邪魔をしている感じでして。
車が入ってくると、
「はい車入りまーす」
とかって隣の人に伝言ゲームの要領で伝えていくわけですが、そもそも二十メートルに二十人ですからね。
左右に十人ずつ。
隣の人にもめっちゃ近いわけですよ。
声をかけられた老人はおたおたと道を空けながら「はい車入りまーす」とまた隣の老人に告げていくわけですが、当然ながら車の走行スピードのほうが速いので、
「はい車入りまーす」が
「はい車はい――」
「はい車――」
「は――」
と最後の老人が声を上げるまでもなく車は過ぎ去っているという始末。

大きなお世話というのはこのことだなーと朝から思いました、菁南です。
たまにお菓子のおまけでついてくる玩具のように歩くすげー歩幅の狭いお爺ちゃんとか見かけると、年取るのがすごく怖くなります。

最近は新作を書いていて、なんか引っかかることが出てくるたびに横浜に出かけます。
せっかくだからとレンタサイクルで市内を走り回ってみようと思って調べたら、市が運営するレンタルサイクルってのがあるんですね。
市内二十か所ぐらいにある駐輪場のどこからでも借りられて、どこに乗り捨ててもいいってやつ。
これは便利!!
と思ってネットで申し込み、ICカードを受け取りに運営事務局まで出かけたわけです。

ネットの情報では馬車道駅a1出口と書いてあるのに、実際の駅の案内では1aと逆になっているから、こっちでいいのかなーと迷いつつも出てみたら、すげー閑散とした広場みたいなところに出てしまったのです。
やたらでっかいオフィスビルみたいなのが一つだけでんと建ってまして、その周囲をぐるぐるぐるぐる四周ぐらいしてみたんですけど、結局どこにあるのかがわかりません。
なのでビルの前に建っている警備員なのかたまたまそこにいた作業員なのかよくわからない体のおじさんに地図を見せながら訊いてみたのです。

「あのーすいません、この近くにレンタサイクルの事務局ってありませんか?」

おじさんは地図を見て顔をしかめながら、

「そんなものないよ、この地図はここらへんじゃないねー」

とか不安をあおってくるのです。
でもさすがに降りる駅まで間違えているわけじゃないだろうから、「ここらへんじゃない」ってのはいくらなんでも変だろーと、方向音痴の僕でも思うわけです。

だから言ったわけです。

「えっ、でも自転車――」

するとおじさんは急に合点がいったような顔になって、

「ああ、自転車か、それならあっちじゃねーかな、よくわかんないけど」

とか指差すのです。
どうやら「レンタサイクル」という耳慣れないモダンな単語に身構えてしまったおじさんは、ろくに地図も見てくれていなかったみたいです。
言葉はきちんと選ばなきゃいけないという教訓を得たのでした。

新作とか書きましたけど、内容とか発売時期とかについては内緒です。
質問はプライベートなものだけに限らせてもらいます!!
……って普通逆だろ。



ある少女にまつわる殺人の告白/佐藤 青南

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↑あー、早く新作のCM撮影開始したいなーとすでに絵コンテ描き始めるフライング気味な今日この頃。それまではひとつこれでご勘弁を。