実録素人ドキュメント 私を作家にして下さい -佐藤菁南ブログ--「私を売れっ子作家にして下さい!!」ロゴ
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AKBにあやかって、僕も脳内総選挙を実施してみます。
一位、佐藤菁南……苦汁を舐めた昨年から捲土重来、ついに首位奪還!!
二位、佐藤菁南……残念ながら首位陥落!しかし一位佐藤青南と涙の抱擁。
三位、佐藤菁南……ついに神7の牙城を突き崩す大躍進!!
四位……なんかめんどくさくなってきたのでやーめた。
どうもこんにちは、菁南です。

さて、今回は僕の読書体験についてお話しましょう。
そもそも僕は二十代後半になるまで、ほとんど小説というものを読んだことがありませんでした。
よくインタビューなんかで読書に目覚めたのが遅かった、とおっしゃる作家さんがいますが、その中でも二十代後半になってから、というのはかなり遅い方じゃないでしょうか。
たまに読んでいた、ではなく、本当に皆無だったのです。
学校の図書館にもほとんど足を踏み入れたことがなかったし、読書感想文の宿題が出ても斜め読みしてお茶を濁すような小賢しい子供でした。

『投げろ魔球!カッパ怪投手』をプレゼントしてくれた担任の先生の啓蒙むなしく、その後進んで本を読むことはありませんでした。
それでも小説を書けるぐらいの国語力がついたのは、たぶん『マイコンBASICマガジン』(略してベーマガ)のお陰だと思います。
電波新聞社が発行していたパソコン雑誌なのですが、実家が電気店を営んでいて早くからパソコンに親しんでいた僕は、小学校一年生から中学生ぐらいまでこの雑誌を愛読していました。
基本的にはパソコン入門者向けの、BASICというプログラミング言語を取り扱った雑誌なのですが、入門者向けといっても限度があります。
小学校一年生にもわかりやすく、というわけにはいきません。
専門用語や知らない漢字が頻出する中、なんとか文章の意味を探ろうと毎月四苦八苦していました。
それで覚えたBASICを駆使して、友達や学校の先生がキャラクターとして登場するゲームを作ったりしていました。
イラストを投稿して掲載されたこともあります。
ウィンドウズが普及してBASICというプログラミング言語自体が廃れ、残念ながらベーマガは廃刊となってしまったのですが、上京して五反田を訪れた折に電波新聞社の社屋を見つけたときには「ここがあのベーマガを作っていた会社かぁ……」と感慨に浸ったものです。

その後二十代後半になって読書に目覚めたのは、音楽活動が上手くいかなくなり、暇になってしまったからです。
ライブ前の楽屋とかで、現実逃避の手段として読書に没頭するようになりました。
とはいえほとんど読書経験のない僕には作家さんについての知識もなく、どんな本を読んでいいのかすらもわかりません。
なのでブックオフに通っては、マスコミ露出の高い村上龍さんや村上春樹さんの本を購入していました。
いやマスコミ露出ってのはデカいとつくづく思いますよ。
どんな本を読もうか迷っている読書初心者にとって、“テレビや雑誌で名前を見たことがある”ってのはその作家さんの本を手にとる決め手になりますから。
とにかくそんな探り探りの日々で出会ったのが、桐野夏生さんの『柔らかな頬』です。

柔らかな頬〈上〉 (文春文庫)/桐野 夏生

¥620
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柔らかな頬〈下〉 (文春文庫)/桐野 夏生

¥590
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「柔らか」「かな頬」。
これは古本でなく、自由が丘駅前の某書店で文庫を購入しました。
たしか映画化された『OUT』の原作者としてその名前を聞いたことがあるというのが購入のきっかけだったと思います。
これから読む人のために結末を書くのは控えますが、この作品の結末はミステリーというジャンルに抱いていた僕の偏見を取り払ってくれました。

え、こういう終わり方でもいいの??
ミステリーってのは火サス的な定型に嵌まったものだと思っていたけど別にルールはなくて、とにかく読者をびっくりさせればそれでいいのか!!

みたいな。
こんなことを思う時点で僕がいかに読書してこなかったか、というのがわかると思います。
当時は純文とエンタメの違いすらわかりませんでしたから。

その後ほどなく自分でも小説を書いてみようと思い立ち、応募先を検討する中でこのミス大賞の存在を知ったのがこの本。

チーム・バチスタの栄光/海堂 尊

¥1,680
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いわずと知れた大ヒット作ですね。
1200万円という破格の賞金はもちろんですが、大賞一本だけでなく複数の作品が授賞・出版されること、瑕疵があっても原石の輝きがあれば改稿する前提で賞を与える、という方針が小説初心者の僕にはぴったりだと思い、このミス大賞に照準を合わせました。

ここまでつらつらと書いてきましたが、小説家を目指すなら読書経験はないよりあったほうが絶対にいいと思いますよ。
ミステリ的教養のなさが、今現在僕の首を絶賛絞めつけ中ですから(笑)。

あ、最後に。
第7回このミス大賞で一次通過したとき、その後第9回で僕の作品をごり押しして授賞させてくれることになる茶木さんが、選評で“文章が上手くなりたければ好きな作品を書き写せ”という助言を授けてくれたのですが、そのときに迷わず選んだのがこの作品。

深紅 (講談社文庫)/野沢 尚

¥730
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↑今のところ一番好きな作品。
当時は「こんなことやるより新作考えたほうがいいんじゃね?」とぶーたれながら一か月かけて書き写しましたが、その後受賞できたことを考えると、効果はあります!!たぶん。

girl’s E!(ガールズエンタ!) 2011年 07月号 [雑誌]/著者不明

¥590
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↑なんてこった!!遊助表紙の雑誌で僕の本を紹介していただけるなんて!!ぶんぶんぶぶーん!!

ある少女にまつわる殺人の告白/佐藤 青南

¥1,470
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↑いい加減買って!!何度言わせればわかるの!!もうっ!!