春眠暁を覚えずとはよく言いますが、僕の場合はまさしく冬眠なのであります。
それがそのまま春眠に繋がってしまうのがタチの悪いところと言いますか、とにかく眠いし寒いしで冬は苦手です。
クーラーから水が出まくる夏ももっと苦手ですけど。
最近は新作のプロットを書いて編集さんに送りました。
ずっと一個のアイデアをあーでもないこーでもないとだらだらだらだら長い文章にしていたんですが、授賞式のときに見せてもらった喜多さんのプロットがかなり簡潔にまとまっていたので、それを参考に短くまとめさせてもらいました。
というよりは大量に提出した喜多さんのアイデアがほとんど没になったと聞いたので、そんなに企画が通りにくいのなら、最初から一つのアイデアに固執してこまごま作り込んでもしょうがないのかな~と開き直ったのです。
そしたら設定された〆切までにもう一個別のアイデアが浮かんだので、それもごく簡単にまとめて送りました。
あくまでもオチとかはとってつけた感じの、思いつきだけの覚え書きみたいな感じなので、こんなんでいいものなのかなと首を傾げつつ。
でもそれが没にされちゃうアイデアなら、細かく詰めてもしょうがないですもんね。
そもそもの設定がつまんなかったら、最初からディティールに凝っても無意味だろうし。
細かい取材とかはゴーサインが出てからにした方が効率もいいでしょうし、これからは下手な鉄砲数打ちゃ当たる方式で思い付きを短くまとめて、提出できるアイデアを大量にストックしておこうと思います。
というわけで今は二本のプロットを送って、返事を待っている状態です。
最初に送ったプロットはある特殊なギミックの施された某映画のタイトルを挙げて、“こういうのの小説版を書きたい”と書き添えたんですが、わざわざその映画を観てからお返事をくれるんだとか。
よくよく考えればこれから僕が書く小説は最初から“商品”になる前提なのだから当然なのですが、ちょっと感動というか、おーすげーなーと不思議な驚きを覚えました。
ちゃんと何人もの大人が関わって、真剣に検討してくれるのだなーと。
なに当たり前のこと言ってんだと思われるかもしれませんが、ついこの間まで誰に強制されるでもなくしこしこ書いた小説を勝手に送りつけていただけなのですから、やっぱり奇妙な感覚です。
なんでも今週あたり最初に送ったアイデアの返事をくれるみたいですよ。
喜多さんがあれだけ大量のアイデアを没にされたんだからたぶん僕も難しいんだろうけど、書かせてもらえるといいなあ。
あ、なんか喜多さんが没、喜多さんが没って何度も書いちゃってすみません、喜多さん。
たぶんここ読んでくれてるだろうに。
没になったことを強調したいのではなく、あれだけの数のアイデアをすでに提出していたというエネルギーに驚きと敬意を表しているつもりなんですよ。
『ラブ・ケミストリー』買うんで、3月に東京にいらっしゃるときにサインください。
とまあ、喜多さんへの個人的なメッセージはここまでにして。
とにかくどきどきしますね。
でもホットカーペットと毛布があれば、どきどきして眠れないなんてことはないです。
だってすでに眠……ぐーぐー。