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次回4コマは1月11日(火)更新。





コンビニでの深夜バイトで食いつないでいる僕にとって、年末年始のこの時期はけっこうブルーなのであります。

やれクリスマスだ正月だと他人が楽しんでいる時期に働いているという嫉妬や劣等感みたいなものもありますが、単純に面倒くさい酔っ払いのお客さんとかが増えるんですね。


この前も深夜におそらく二十代後半から三十前後ぐらいの、わりとしっかりしたところに勤めてそうな綺麗めの服装をした女がへべれけになって店に来て、「ここはどこですか?」とかわけのわからんことを訊いてくるわけです。

わーまた面倒くさいのきたなーとか思いながら適当に応対して追い返したものの、すぐにまた戻ってくる。

そして「変な男の人がついてくるから怖くて外に出られない」とか主張するのです。

だからとりあえず外に出て周りを確認してみたんですが、それらしき人影は見当たりません。

「誰もいないみたいですよ~」と振り返ると、今度はその女が図々しくも店の中から「タクシーを拾ってくれ」と要求してくるのです。

タクシーを拾って、あたしが乗り込むまで付き添ってくれと。

あーもうなに考えてんだよこのズベ公は、いい加減さっさと帰れよと内心で毒づきながらも、僕はとりあえず制服を脱ぎ、通りに出て空車のタクシーを停めたのです。

とりあえず早いとこお引き取り願いたかったからですね。

で、無事タクシーを停めて、手招きでその女を呼び、タクシーに乗り込むのを見届けようとしたんですが。


店を出た瞬間に、女がつまづいて転倒したんです。

運が悪いことに前のめりに転倒したその先には、開いたタクシーの扉があったのです。

タクシーの扉の角の部分と、女の額が勢いよく接触する瞬間を、僕はしっかりと見届けました。

あまりにも強打していたので、すわ救急車かと全身から血の気が引いたんですが、「痛い痛い」と悶絶している女が抑えているのは額じゃなくて脚なんですね。

あーよかった、こりゃ明日は額に原因不明の青黒い痣が出来ているだろうけど、どうやらいま現在は痛みを感じていないらしい。

というわけで僕は女を抱え上げ、タクシーの後部座席に放り込んだのでした。

つくづく日本は治安のいい国です。


さて、4コマの更新は今年最後になります。

ブログ自体は今年もあと数回更新するつもりですが、アクセス数を見るとたぶん4コマだけを見ているという人も多そうなので、そういう方々にはよいお年をということになるんでしょうね。

新年は第一週の4コマ更新をお休みさせていただいて、第二週の1月11日(火)から再開しようと思います。

まー年末年始に特にこれといった予定があるわけじゃないんですけど。

とにかくご愛読どうもありがとうございました、来年もよろしくお願いします。