次回4コマは11月23日(火)更新。
はい、そういうわけです。
僕は自ら開発した画期的なシステムによりエアコン全面から滴る水滴を一ヵ所に集め、タライで受け止めることによって“エアコンの水とともに生きる”という選択をしたのでした。
これにより床が濡れるのは防ぐことが出来るようになりましたが、一日三回ぐらいはバケツの水を捨てないといけないのがかなーり面倒でした。
もうそんなことするぐらいなら潔く電気屋を呼べって?
そうですよねー、でも、今年の夏は本当にお金が無かったのです。
だって無職だったもの、人間だもの。
実はこのミス大賞優秀賞受賞作『羽根と鎖』を書くにあたって、一つ勝負を賭けてみようと一時期バイトを辞めて執筆に専念していたのでした。
貯金が尽きるまでひたすら書いて書いて書きまくってみよう!!
それでどうにもならなかったら……もう、そんときはそんときっ!!!(←決めてない)
とやぶれかぶれの行き当たりばったりで突進した結果、どうにか優秀賞に引っかかることができたというわけです。
我ながらなかなか無茶しました。
箸にも棒にも引っかからなかったら職なし貯金なしのフリーターに戻って、いったいどうするつもりだったのでしょうか。
ちなみに僕が仕事をしていなかった期間は今年の4月から8月ぐらいまで。
『羽根と鎖』は4月と5月の二か月で書き上げ、その後6月に入るとオール読物新人賞に短編を一本応募しましたが、これを三週間で書き上げました。
あれ……じゃあ、7月と8月は働かずにいったい何していたの??
と思われるかもしれません。
そうなんですよ。
いったいなにしていたんでしょうね、僕は。
『羽根と鎖』には僕自身あまりにも手応えを感じていて、今回はぜったいいけるなと思っていたので、すっかり大賞を獲るつもりでひたすらお金を遣わないようにしながら発表を待っていたのでした。
アホですねー、最初は貯金が尽きるまで書きまくるつもりだったのに、自分のフトコロに1200万が転がり込むと決め付けたら貯金をただ食いつぶすようになったのです。
すぐ調子に乗って物事をいいように解釈してしまう究極のポジティブ・シンキングなお調子者ぶりが、創作においてツメの甘さに繋がり、僕の最大の欠点になっていることは重々承知していたつもりなんですが、「こりゃイケるな」と一度感じてしまうともうダメでした。
ホント、根が怠け者なんです僕って。
結局優秀賞に終わってしまい、しかたなく前のアルバイト先に戻してもらったのでした。
ちゃんちゃん!
でもこの経緯を振り返ると、僕は大金を手にしたら働かなくなりそうだから、やっぱり優秀賞ぐらいがちょうど良かったんでしょうね。
え、オール読物に応募した短編の結果はどうだったのかって?
一次落ちでしたよ。
このミス優秀賞受賞作の後に書いた作品が一次落ち。
さあ、作家志望の皆さん、この結果を励みにしてください!!(笑)