ボリと一口でいっても、たくさんの種類がありますね!
沢ボリ、谷地ボリなど草ボリの類いが終わると、いよいよキボリの時期がやってきます。

キボリは柄が太く、食感を楽しめるキノコです。
一方で、煮汁は黒くなりやすく、また消化もあまり良く無いキノコです。

缶詰屋では、加工用には「煮てから」加工することをオススメしております。

キボリは、一部の本には
「生食は避ける」または
「一度ゆでこぼしてから調理する」とあります。

お客様の中には「煮汁も入れたい」という方もいらっしゃいますが、煮汁を入れるのはナラタケモドキ、ヤチナラタケなどに限って加工し、キボリは煮汁を入れずに加工して加工時に再度出るダシを楽しむほうが良いと思います。

特にキボリが発生する時期になると、虫が入る事も多く、生で加工、または湯でこぼさずに加工すると虫が入る確率が多くなり、市販品に慣れている方が見ると驚きます。(地元民でも、娘っこのような若い娘も抵抗があります 笑。)
中には「容器からザルにあけて、水洗いしてから調理した」という方もいらっしゃいました。

せっかくですから「容器をあけたら直ぐに調理出来る状態」にして加工しましょう!

【オススメの加工前処理方法】

※キボリに限る。茎が細くペタペタしたボリで煮汁を入れる場合はこの限りではありません。

①よく洗い、ゴミをとる。

ぬるま湯に浸けると、ゴミがとれやすくなります。何度か繰り返しておくと後が楽です。土がついている部分はハサミで切り取ります。

特に虫が気になる場合は、茎から傘に向かって割いておくと、茎の中に入り込んだ虫も出しやすくなります。

②鍋にお湯を沸かし、キボリを入れる。

再沸騰しなくとも「空気が抜けた」と思う程度でザルにあける。あまり茹で過ぎるとダシが逃げます。

③軽く水切りしたキボリをたっぷりの冷水に放し、さらにゴミを取り除く。

何度か繰り返し洗って下さい。冷やす事で鮮度を保つこともできます。

④水切りをして、容器に詰める。

軽く水を切ってください。
キノコデザインの缶詰容器の場合、容器込みで最大350g~380g迄となります。
傘が開いたキボリは水を良く含むので、詰め過ぎると加工時に膨張し、容器から溢れ出します。

この状態で300g程度。350gは容器7分目が目安です。
一度に召し上がる量で調整します。
もりおかのかんづめ屋さん通信-ボリ350g入
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加工する時の加熱によりキノコから多少ダシが出ますので、水を入れる余裕を十分に残しておくと良いでしょう。

これなら、容器を開けて、そのまま鍋に入れられますよ♪

【大事です!】

・茹でた後にすぐ缶詰屋に持ち込めない場合は、茹でて水切りした状態で冷蔵庫に保管してください。


・生のまま一晩置くと、キノコが発生する熱で黒く焼けます(変色します)。冷蔵庫に入れて保管するか、大変でも採取した夜のうちに茹でて、最低一度は洗うまで行っておきましょう。


・長く水に浸けておくと、いわゆる「水臭い」キノコになります。洗い終わったら水切りしておきましょう。


【煮汁を入れる場合の容量】

煮汁ごと入れる場合は、「重さ」ではなく「目分量」で入れます。水分が多いためです。

適度な量はこちら↓
容器8分目迄が限界です。
もりおかのかんづめ屋さん通信-ボリ煮汁適量
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これは詰め過ぎ↓
加熱すると膨張し、煮汁、キノコともに容器から溢れ出します。他の方の容器に入ってしまいますよ!当然、キノコも逃げ出します!
もりおかのかんづめ屋さん通信-ボリ煮汁詰め過ぎ
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(おまけ)
10月に入ると黒くなったボリも目立ち始めます。
その様なボリの煮汁は黒くなり、処理によっては土臭く感じます。
このような場合は特に煮汁は入れないほうが懸命です。

もりおかのかんづめ屋さん通信-ボリ黒い
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ボリも種類が沢山あります。
種類によって、加工の仕方も変えてみませんか?
よりキノコの料理を楽しめますよ~!