関心領域 | kogumaのブログ

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見て見ぬふり。


人間誰しも自分のことが1番大事。

自分の欲望を満たしてくれるのであれば、

他人は不幸になったって構わない。

そんな境地に人間はいつだってなれる。


学校のクラス内でのイジメと同じ。

いじめてる張本人ももちろんだけど

それを知っていて見て見ぬふりを

してるクラスメイトも同罪だ。

いじめられてる子がどうなろうと

わたしにはなんの関係もない、

面倒なことに首を突っ込んでこっちに

飛び火したらそれこそ自分の豊かな生活が

危ぶまれる。

だんだんと感覚が鈍ってくる。

人が傷つけられようが、殺められようが、

わたしにはなんの関係もない。

いや、本当にそれでいいのか…。





アウシュビッツ収容所の所長の一家が

そのすぐ隣の家で暮らしている。

奥さんと子どもたち、家政婦さんがいて

みんな何不自由なく幸せに暮らしている。

ここだけを切り取るとごく普通の

幸せなホームドラマだ。

ただ、高い塀に阻まれているとは言え、

収容所からは悲鳴や叫び声、銃声、怒鳴り声が

絶え間なく聞こえてくる。

そんな人間の命の尊さをえぐるような

行為を隣り合わせにしながら、淡々と

暮らす、これまた普通の人間たち。



世界中の何処かで今も戦争や争いごとが

起こっている。人が人を傷つけている。

殺し合っている。それを世界中の人間が

認識している。ニュースや映像を目にした時

ほとんどの人たちは、こんな非道なことは

あってはならないと悲痛な思いを募らせる。

でも、そこから一歩ズレるともう自分の

幸せな事だけ考えてる。自分ももちろんそう。

この映画は、愚かな人間のクズの部分を

再認識させるための訴えなのかと、考えて

しまう。