そりゃ、誰だってお金は欲しいよ。
でも、他人を騙してまで、陥れてまで
掴んだお金を抵抗なく使えるほど、
人間図太くないよ、っていうのが
だいたいの人に当てはまるのでは。
…
銀行内から現金100万円が消えて
なくなった。行員たちは必死に探す。
でも出てこない。いったい何処に。
女子行員のロッカーの中から
銀行の名前の入った帯が見つかった。
これはなんだ?お前が盗んだのか?
やってません。私じゃありません。
他人を疑い、根掘り葉掘り個人情報を
探り出す。お金に困っているようだな。
ものすごく嫌だ、このやりとりが。
支店長をはじめ、副支店長、本店検査部員、
お客様係に、エリート営業マンなどなど、
銀行の中で渦巻く出世、賄賂、強欲、
恩恵、忖度、正義、思惑、が複雑に
絡み合う人間模様を曝け出す作品。
池井戸作品には何故か引き寄せられて
しまう。
お金を持ってる人には、さらにお金が
舞い込んでくる社会の仕組み。
大企業や銀行の頭の良い人たちが
法の目をくぐり抜けて自分達だけが
得をする術を心得ている、そんな世の中。
でも、そこには必ず人間の持ってる
「魂」が立ちはだかるはず。
ほんとにいいの?一線を踏み越えて?
人間ではなくなる瞬間ってけっこう
あっけないもの。
…
お金、と言えば最近の物価高は
どうしたものかと。ほんとよく考えて
使わないといつの間にかお金が
なくなってる事態に陥る。
一番大きいのは、昼ごはんの量が
減ったこと。今までみたいにあんまり
考えないで買ったり注文したりしてると
あっという間に金欠になる。上限決める
事にしたからこの1年くらいで3kgくらい
痩せてしまった。どんだけ食ってたんだよ
って話だけど、食べることって、やっぱり
幸せに直結するなぁ、ってつくづく
思ってしまったのでした。