「祖国と青年」10月号は、9月号でも告知しましたように、「天皇陛下のお言葉を拝聴して」の特集です。
陛下がこの平成の二十八年間に築いてこられた「象徴の務め」は、全く陛下御一人のご努力によるものです。その間、それを支える法整備がされることもなく、天皇の最も大切な務めである「国民の安寧と幸せを祈ること」、すなわち宮中祭祀は「私的行為」と貶められたまま、七十年を経過しています。
巷間では、「譲位の是非」ばかりに関心が向けられていますが、陛下が問題提起され、「国民の理解」を求められたのは、「象徴として位置づけられた天皇の望ましい在り方」という、もっと根本的な、天皇の在り方そのものについてではないでしょうか。
インタビューとして、田尾憲男先生に「万世一系の天皇と『象徴』の務め」をテーマにお話を伺いました。田尾先生は葦津珍彦先生の門下生で、憲法・皇室法を研究してこられた方です。
そして、天皇陛下のお言葉を拝しての思いを、3名の方に寄稿いただきました。
政府の有識者会議が近く発足するようですが、皇室が直面する課題への国民の理解を促す議論を期待したいと思います。
「祖国と青年」10月号は、10月6日(木)の発刊です。