台湾総統選挙 | 月刊誌『祖国と青年』応援ブログ

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青木聖子とその仲間たちが、『祖国と青年』や日本協議会・日本青年協議会の活動を紹介したり、日々考えたことを綴ったりします!
(日本協議会・日本青年協議会の公式見解ではありません。)

 去る16日、台湾で総統選挙が行われ、民進党の蔡英文さんが勝利しました。台湾では初の女性総統の誕生ですね。


 これまでの親中の国民党政権から台湾独立の民進党へと政権が交代することになりますので、まずは喜ばしいことです。


 実は、この選挙の直前に、ある事件が起きました。


 韓国で活動するアイドルグループ「TWICE」に周子瑜さんという16歳の台湾人がいるのですが、彼女が韓国のテレビ番組で中華民国の国旗を振ったところ、それを中国で活動する台湾人男性タレントが「彼女は台湾独立派だ」と非難。彼女は中国でも活動しているのでたちまち非難が殺到。中国での番組出演を取り消されるという事態にまで立ち至りました。


 そして選挙前日の15日、周子瑜さんは謝罪に追い込まれ、「中国は一つです。海峡両岸は一体化しています。私は中国人であることを誇りに思っています」と言わされたのです。


 この事件が台湾の人々の自尊心に火をつけたことは想像に難くありません。


 蔡さんも、当選後の記者会見でこの事件に触れて、次のように述べました。


「私にはこの国を団結させるという重大な責任があるということだ。この2日間、あるニュースが台湾社会を揺るがせている。韓国でタレントとして活動している16歳の女性が、中華民国の国旗を持ったシーンが攻撃を受けたのだ。このことは党派を越えて多くの台湾人の不満を引き起こした。今回の事件は私に、この国の強さと団結をもって域外の問題に対処することの重要性を永遠に思い起こさせるだろう。これは私の総統として最も重要な責任である」


 また、中国との関係については次のように述べています。


「両岸はともに、対等な尊厳に基づき双方が受け入れ可能な対話の方法を追求し、挑発や万一の事態を起こさせないよう努力する責任がある。今日の選挙結果は台湾の民意の表れだ。それは中華民国は民主的な国家であるという2300万人の決意だ。われわれの民主制度と国家アイデンティティー、国際的な地位は尊重されなければならない」


 総統の就任式は5月20日ですが、新たな台湾の門出を祝いたいと思います。