今日、高倉健さんが10日に亡くなっていたことが報じられました。83歳でした。
健さんといえば、「寡黙」「我慢」「不器用」という言葉がすぐに浮かびます。現代においては、「寡黙」も「我慢」も「不器用」もネガティブなイメージしかありませんが、昭和の時代には、同じ言葉に美しい響きがあったのですね。
口下手でもいいんです。世渡り上手でなくてもいいんです。そんなことで男の価値は決まらない。男は背中で語る生き物だ。心に一本筋が通っていれば、孤高に耐える心の強さがあれば、生きていける――。
何だか任侠の世界に入っていきそうですが、任侠は別としても、口舌の徒ばかりがもてはやされる時代にあって、世間に迎合せず寡黙を貫いた健さんの存在感はやはり大きなものがあったと思います。
謹んでご冥福をお祈りします。