オバマ大統領来日 | 月刊誌『祖国と青年』応援ブログ

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青木聖子とその仲間たちが、『祖国と青年』や日本協議会・日本青年協議会の活動を紹介したり、日々考えたことを綴ったりします!
(日本協議会・日本青年協議会の公式見解ではありません。)

 今、オバマ大統領が来日しています。


 尖閣諸島への日米安保適用の発言、TPP交渉の行方などが注目されていますが、やはり重要なのは集団的自衛権の解釈変更への支持を表明したことだと思います。


 オバマ大統領は、読売新聞の書面インタビューで集団的自衛権について次のように述べています。


 我々は国際的な安全保障に対するより大きな役割を果たしたいという日本の意欲を、熱烈に歓迎している。集団的自衛権の行使に関する現在の制限を見直すことなどで、自衛隊の強化と米軍との連携を深める努力を行っている安倍首相を称賛する。自衛隊が日米同盟の枠内でより多くの役割を担うことが、両国の利益にかなうと信じている。同様に、国連の平和維持活動も、日本の参加拡大により恩恵を受けるだろう。


 日本版NSC創設、特定秘密保護法制定、普天間基地移設、集団的自衛権の解釈変更――これは一連の流れの中にあり、その先に憲法改正があります。


 その裏には、もちろん米国の思惑もありますが、その思惑は端的に言えば、日本にアジア地域の安全保障について応分の負担を担って欲しい、というもので、日本の自立を目指す私たちの方向性と軌を一にしています。


 安倍政権は、先にあげた一連の流れのうち、わずか一年で日本版NSC創設と特定秘密保護法の制定を成し遂げたのですから、大変なことです。


 そして、この一年で成し遂げねばならない課題は、普天間基地移設と集団的自衛権行使への見通しをつけることです。これは、特定秘密保護法の時以上に内外からの反発が予想されます。しかし、憲法改正に向けて避けて通ることのできない道で、敢然とその道を進もうとする安倍首相は本当に立派だと思います。


 これは安倍政権の戦いであると同時に、私たちの戦いでもあります。普天間基地移設と集団的自衛権の解釈変更でつまずいて、その先の憲法改正に成功するということはあり得ません。


 個人的な感想ですが、憲法改正というのはかなりハードルの高い政治課題です。しかし、今あげた二つの課題を乗り越えることができれば、展望は開けてくるのではないでしょうか。


 一方で、米国は集団的自衛権の解釈変更までは支持していますが、憲法改正を支持するかは分かりません。その意味で、今回の首脳会談でしっかりと信頼関係を築いておくことは重要だと思います。


 なお、集団的自衛権の問題については、首相の私的懇談会「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」による報告書が5月の連休明けに提出されますので、しっかり推移を見守っていきたいと思います。