四順目の反省と展望 | 不思議なことはあったほうがいい

★今回の順序は、「ひふみ祭文」でした



――羊太夫 ………これを「たゆう」と読むと中世以降の唱導師が関係ある。古代的に「みこともち」なんて読むかな? 書紀にのみ、継体天皇の庶子で「羊皇子」という人がいる‥カンケイないかな


――不死の薬 ………月といえば兎がすむけれど、それについて考えるの忘れてた。欧州では水汲み少女の秘話がある。あと桂も。


――水無川 ………これ書いて気がついた。そうか、宗像系と住吉系が対立していたんだ…あと、皇極・天智対孝徳、という大化改新と白村江戦の間の時代って、なんか似てる…。


――黄泉比良坂の戦い ………日本書紀神代巻の一書はもっと詳しく整理して、どの一書とどの一書が一緒(シャレじゃないぞ)、なんてことができたらいいな。


――一色さま ………地方英雄譚の物語構造を分析すると、まったくカンケイなさそうな昔話や伝説・神話に同じ構造のものを見出せるかもしれない。


――虫愛づる姫君 ………そもそも人類がムシ系に嫌悪を抱くのはなぜでしょう。でも特定の能力があると愛でたり祀ったりするのもおもしろい。


――七媛女(ナナオトメ)…ノハズダッタガ…(;^_^A (歌垣)……なるほど、万葉集の歌を風土記の一部と見て再編集する手もあるな。


――八女(ヤオトメ…マトメラレルカナ?(・_・;) (羽衣天女)……なるほど、主観と客観が違うこともあるということだな。拾遺・山形県鶴岡の八乙女洞窟。羽黒山を開いた蜂子皇子が海路北上していたとき、八人の乙女が手を振って迎えたので、ここで上陸して羽黒山にむかったという。八人の采女といえば「枕草子」行幸の段。


――九箇女子(ココノタリヲトメ)…10ハシナイゾ!φ(.. )’ (竹取翁)……竹というと、遊行聖との関連もあるな。


――とんぼ ………とんぼの種類と性質によって、呼び名や感性が変わるはずだから、そういう区別をしないといけない。これは中央の言葉だけで地方の事例を解釈してはならんということ。


――揉抜井戸 ………なんか玉川兄弟の話も伝説めいているらしいね。井戸つながりでお菊さんの話をどこかで考えねば。


――乳銀杏 ………そうかあ。木なんてパっとみただけじゃあ区別つかないもんなあ…。


――六部殺し ………六部は一人でも六部だけど、中には六人の座頭とかってのもあるし、七人同行とかってのもあるし…放浪集団編もあるのかな。


――ラドン(付・阿蘇山 ………キャラクタ・コレクションとなると、じゃあモビルスーツとかも神の零落なのか‥阿蘇と畿外の関係は「高砂」もそうだが、吉備津神事のアソメさんが気になる‥鬼が島は九州に?


――寝太郎 ………実はものくさ太郎のママは小野小町だったりして。


――思案橋 ………実は静御前は母子で四国をお遍路して歩き香川で亡くなった…という話もあって、高野聖みたいにそれっぽい人を噂した結果の伝説…夢がないなあ…。


――雉も鳴かずば… ………人柱実話を探せ!


――瑠璃宝池 (血の池)………首洗池とか、鎌倉権五郎の眼洗い池とか、鐘ケ淵・姥ケ淵とかも関係するかな。


――百合若大臣 ………放生会のはじめは文武天皇即位のときらしいけど、平安以降のそれをちゃんと見直したほうがいいな。



――アメノウズメ ………「ストリップ」とか「オッパイ」とかのコトバのせいか、「どうして連絡くれないの?」とかいうヘンテコな書き込みがやたらあった回。なるほど、使う用語すら宿題だ。


――付喪神(百鬼夜行) ………脱線。日本の古典文学はもっと一般に出回るべきである。それをしないで「国を愛す」もなにもあったもんではない。そういうことをペラペラしゃべる政治家のいかにペラペラなことか、と有名なわりに読めない作品の多いことを思う。


――わらしべ長者 ………この話は上手くできすぎているんだよな。都合がいいとかという意味ではなく、完成度と云う意味で。


――濡れ女 ………「水」のいかに大事であるかがわかる。


――卒塔婆小町 ………美人サンを「○○小町」ということの言い始めは? そもそも「小町」とは場所のことでは?


――猫啼温泉 ………和泉国はもと河内の一部であったのを割いたので、和泉郡であった。そのへんの地域的重要性と和泉式部伝説の広まり方にカンケイあるかな? 


――丹波道主の娘たち ………この地方の遺跡などを調べるとオモシロイでしょうね。同時に、その名残が奈良のほうにないかどうか…


――隼人(海幸彦) ………そもそもなんで「薩摩隼人」っていうんだ西郷ドンたちは? 具体的な隼人のモノマネ内容は?猿女とのカンケイは?



――久米仙人 ………神仙思想の内容と具体的行動、その他の伝えや文芸に与えた影響。


――面霊気 ………「モノマネ」の中身について。秦氏のことをもっとつっこむのも悪くはない。だ。


――蟹の恩返し ………「恩返し大全」を作ったら面白そう。古代の伝説時代から仏教の説話時代に引き継がれたものと、排除されたものを抽出してみるのも一興。


――打臥の巫女 ………うちふしが実際行った宗教行為を具体的に再現してみる。そもそも的にウラナイ、ヨゲン全般について…


――鬼一口 ………鬼に食われるということはどういうことか


――つのだじろう『恐怖新聞』 ………「恐怖しすぎる」ことが寿命を縮める医学的根拠は?


――人魚 ………奇妙なイキモノとしてのソレと、不老不死アイテムとしてのソレと、予言獣としてのソレはもともと別系列の話。


――犀の角 ………象牙とか鼈甲・虎革とか今では禁止品となっているシナモノがこれまでの歴史でどうあつかわれてきたか、不思議話でどう生かされてきたか。


――林間学校の夜 ………オバケ屋敷そのものもだいぶ行っていないなあ。見世物小屋とかも関連してくるのかな。


――弁慶七戻り ………山岳宗教そのもについて、どういうわけか興味がわかぬ。


――天神さま(菅原道真) ………天神が神鳴りから学業の神様に出世した過程とは?


――野守の鏡 ………鏡についてはもっと話がいっぱいいっぱいあるのだ。他の剣や玉、神宝それぞれについてももっと考えねば


――迷い家 ………「迷子」モノでもうひとつテーマができそう。神隠しとかも。


――雀魚 ………フグそのものはどういう扱いだったのかな、っていうかいつごろから毒魚を食うようになったのかな。


――蟻通 ………棄老伝説の真相は? 考古学的にそういう風習が古代にあったかな?


――殺生石 ………不思議悪女列伝とかやったら面白そう。温泉地の伝説。


――エンコウ ………キジムナーとかカワノモンとかガラッパとかガメとかブナガヤとかの離合集散の系図をつくったら面白かろう。


――方相氏 ………豆まきとか恵方巻とか…あと他の季節の節句の話とは関連あるかな。


――レコードの怪 ………具体的な作品名とかあげるとウルサイからやらない。


――けらけら女 ………そういえば『アマデウス』でモーツァルトもバカ笑いが特徴だった。


――さて、どうしましょ ……さあて、どうしましょ。




依存度の高かった参考・引用文献…ほぼ使用順


『日本の歴史』シリーズ 中公文庫

「日本「神話・伝説」」総覧」(歴史読本増刊) 新人物往来社

『耳嚢』 岩波文庫

『魏志倭人伝』 岩波文庫

『続・日本紀(国史大系)』 吉川弘文館

『続・日本紀 現代語訳』 (宇治谷猛) 講談社学術文庫

『日本書紀』 (坂本太郎/家永三郎/井上光貞/大野晋・校注) 岩波文庫/(宇治谷猛・訳) 講談社学術文庫

『古事記』 (倉野憲司・校注) 岩波文庫/(次田真幸・訳注) 講談社学術文庫

『竹取物語』 (板倉篤義・校注)岩波文庫

『風土記』 (吉野祐・訳注) 平凡社

『播磨国風土記』 (沖森卓也/佐藤信/矢嶋泉・編著) 山川出版社

『紫式部日記』(宮崎荘平・訳注)講談社学術文庫

『枕草子』 (石田譲二・訳注) 角川文庫

『幸手一色氏』 幸手市教育委員会

『ごかの歴史ものがたり』 五霞町教育委員会

『利根川図志』 (柳田國男・校訂) 岩波文庫

『堤中納言物語』 新潮社

『古事談/続古事談』 (川端善明/荒木浩・校注) 岩波書店

『今昔物語集・本朝仏法部世俗部』 (佐藤謙三 注) 角川文庫

『徒然草』 (今泉忠義訳注)角川文庫

『出雲国風土記』 (荻原千鶴・訳注) 講談社学術文庫

『常陸国風土記』 (秋本吉徳・訳注) 講談社学術文庫

『万葉集』 (桜井満 訳注) 旺文社文庫

「BOOKS ESOTETICA」シリーズ 学研
『日本の昔話 シリーズ』 関圭吾編 岩波文庫

『日本昔話100選』 稲田浩二・稲田和子編 講談社文庫

『星と伝説』 野尻抱影 講談社学術文庫

『星と星座』 草下英明 保育社

『日本民俗事典』 大塚民俗学会編 弘文堂

『柳田國男全集』 ちくま文庫

『現代民話考』 (松谷みよ子編) ちくま文庫

『ミルクの不思議を科学する』 中澤勇二・工藤力 東京美術

『日本妖怪大全』『日本妖怪大鑑』 水木しげる 講談社α文庫

『憑霊信仰論』 小松和彦 講談社学術文庫

『異人論』『悪霊論』 小松和彦 ちくま文庫

『夏目漱石全集』 ちくま文庫

『日本後紀』 (森田梯・編注) 講談社学術文庫

「先代旧事本紀」(「歴史読本」二〇〇八年十二月号)

『豊後国風土記/肥前国風土記』(沖森卓也/佐藤信/矢嶋泉・編著) 山川出版社

『阿蘇社と大宮司』 阿蘇品保夫 阿蘇市一の宮町史編纂委員会

『肥後一の宮 阿蘇神社』 末吉俊一 阿蘇神社

『宇治拾遺物語』 (中島悦次・校注) 角川文庫

『御伽草紙』 (市古貞次・校注) 岩波書店

「不思議人物日本史架空伝承事典」 新人物往来社

『義経記』 (島津久基・校注) 岩波文庫

『謡曲集』 (小山弘志/佐藤喜久/佐藤健一郎 校注・訳) 小学館
『平家物語』 (高橋貞一・校注) 講談社文庫/(佐藤謙三・校注)角川文庫

『往生要集』 (石田瑞麿・訳注)岩波文庫

『日本の名著・源信』 中央公論社

『幸若舞』 (荒木繁/池田廣司/山本左右吉 編注) 平凡社(東洋文庫)

『古語拾遺』 (西宮一民注) 岩波文庫

『沙石集』 岩波書店

『図説・百鬼夜行絵巻をよむ』 田中貴子・花田清輝・渋沢龍彦・小松和彦 河出書房新社

「日本人と異界」小松和彦 NHK出版

『大鏡』 (佐藤謙三・校注)角川文庫/(保坂弘司・訳注) 講談社学術文庫

『神仏のかたち』シリーズ 学研

『古本説話集』(高橋貢・訳注) 講談社学術文庫

『日本の海の幽霊・妖怪』 関山守彌 中公文庫

『河童駒引考』 石田英一郎 岩波文庫

『古今和歌集』 (窪田章一郎・校注) 角川文庫

『玉造小町子壮哀書』 (杤尾武校注) 岩波文庫

『無名草子』 (山岸徳平・訳注) 角川文庫

『和泉式部日記』 (近藤みゆき・訳注) 角川文庫

『和泉式部集・和泉式部続集』 (清水文雄・校注) 岩波文庫

『桃太郎と邪馬台国』 前田暗人 講談社現代新書

『采女』 門脇貞次 中公新書

『隼人の古代史』 中村明蔵 平凡社新書

『懐風藻』 (江口孝夫・訳注) 講談社学術文庫

『鳥山石燕・図画百鬼夜行全画集』 角川文庫

『風姿花伝』 (野上豊一郎・西尾実 校訂) 岩波文庫

『異神』 山本ひろ子 ちくま学芸文庫

『日本霊異記』 (遠藤嘉基/春日和男・校注) 岩波書店/(中田祝夫訳注) 講談社学術文庫

「ふるさとの伝説」 暁教育出版

『蜻蛉日記』 (川村裕子・訳注) 角川文庫

『伊勢物語』 (石田譲二・訳注) 角川文庫

『大和物語』 (雨海博洋/岡山美樹・訳注) 講談社学術文庫

『恐怖新聞』『亡霊学級』 つのだじろう 秋田文庫
『奇談異聞辞典』 柴田宵曲編 ちくま学芸文庫

『日本未確認生物事典』 笹間良彦 柏書房

『日本の幻獣』 川崎市民ミュージアム

『人魚伝説』 ヴィック・ド・ドンデ 創元社

『神・人間・動物』 谷川健一 講談社学術文庫

『動物妖怪譚』 日野巌 中公文庫

『山海経』(高馬三良・訳) 平凡社

『塵袋』(大西晴隆・木村紀子 校注) 平凡社

『日本の怪談』 ラフカディオ・ハーン(池田雅之編訳) 角川文庫

『日本の古代語を探る』 西郷信綱 集英社新書 

『寺社縁起』 (桜井徳太郎・荻原龍夫・宮田登 編注) 岩波書店

『おくのほそ道(付・曽良随行日記)』 (穎原退蔵・尾形仂 訳注) 角川文庫

『ガンバとカワウソの冒険』 斉藤惇夫 岩波少年文庫

『論語』(貝塚茂樹 訳注) 中公文庫
『怪談百名所』 中岡俊哉 二見文庫


★そして2010年、ついに予選開始!