【画像】肘関節脱臼の整復 | 武道!医道!療育!最高!!

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谷町なかの整骨院
日本拳法洪游會本部道場
放課後等デイサービス・スポーツとまなびのひろば阿倍野校
中野文武のブログです

肘関節脱臼の整復例です
 
要する時間は数秒です
 
 
教科書的なやり方とは違いますが 解剖學的な形状だけではなく 生理學的・機能的に最少の負担で 脱臼前に戻します
 
 
整復にかける力も あまり要りません
 
基本 一人救護でも対応できるように 助手なしの整復を いつも想定しております
 
 
介達的な牽引を使わずに 直接的に肘頭と上腕骨顆を一度に把握して ヒューター三角を合わせに行きますので 顆上骨折などが合併していても整復可能ですし
 
細かな力の調節も出来て 整復時に関節内骨折の骨片の介在や軋轢を手に感じられますので そんな場合でも安全性が高まります
 
また 牽引力を使わないので 靭帯への損傷や負担も かからずに整復できますね
 
 
実際 過去に骨折併発を3例と、受傷時の靭帯損傷により 後日オペも必要だった例が 一例ございましたが いずれも 早期復帰と その後のスポーツ継続が可能となられてます
 
ベテランである父は昔からこう言います
 
「肘は肩よりも難しい。場合によったら麻酔下で弛緩させて整復した方がいい。徒手整復の可能なものは最初に触ったときに 簡単にスッと整復位に戻ってくる」
 
 
ですので この整復でアプローチしたときに 滑るかのごとくに引き出されて来ない場合は 定型的な転位とは考えずに 大事をとって救急搬送を優先させております
 
 
とはいえ 筋腱が柵状に腫脹する前の早期に整復した方が 経過がいいですので 出来る限りは早急に整復 (あくまでも 傷病者にリスクのない範疇での判断と安全性の高い整復を基本としますが)しておきたいところです
 
 
昨今は 整復ばなれ 救護ばなれ がありますが 救護活動の存続と 學術のため 傷病者のため そして 新しい医療者が救護などに協力してくれることを願って ここに記録します
 
 
皆様いつもありがとうございます
 

(動画は期間限定のため非公開に戻しました)
 
 

【追記】
 
 
整復をする柔道整復師や 救護に行ってくださる方が少なくて いつも困っております
 
特に 行っても「何の得にも 利益にも ならない小さな大會」などは なにかあったときのリスクしかないですし、単純に休日を返上したくないという理由などで 行っていただけないわけですが
 
患者さんの前だけではなく 仕事以外の場所でも 医療人として人助けに前向きに取り組んでいただきたいですし
 
業界への恩返しや ボランティア精神の発露として 救護活動にもご協力いただきたいものです
 
勉強にもなりますしね
 
柔道整復師會の会長さんや理事クラスは 色々とございますが いつも公益のために救護へ行かれてます
 
奉仕の精神
 
頭が下がりますね 
 
中野も見習って 実践し続けたいと思っております