生と死を考える読書会と、場づくりの難しさについて。 | 生きる喜びを伝える伝道師〜くりはら せいこのブログ〜

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生きることは苦しみではなく喜びであるということを伝えています。
著書に、精神科医の齋藤学氏との共著『ヘンでいい。』

対話を使ったセラピー、魂のメッセージを伝えるソウルリーディング 、セルフラブグループ、笑いヨガリーダーなど、対面では東京を中心に活動中。

昨晩は、

昨年から2か月に一度主催している

「生と死を考える読書会」の開催日だった。

 

今までに、5回開催。

 

 

下記が今までにみんなで読んだ本。

 

 

1回目

『逆さに吊るされた男』田口ランディ

 

逆さに吊るされた男 逆さに吊るされた男
1,505円
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2回目

『死刑』(森達也)

 

死刑 (角川文庫) 死刑 (角川文庫)
761円
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3回目

『生きる意味』(上田紀行)

 

 

 

4回目

『N・P』(よしもとばなな)

 

N・P (角川文庫) N・P (角川文庫)
562円
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5回目

『初夜』(イアン・マキューアン)

 

 

 

 

この読書会は、

 

会場は文京区の公的施設を私が予約し、

会場費を参加者で頭割り(ワリカン)にし、

2ヶ月に一回、

第二金曜日の夜に開催している。

 

終了後は必ず近所で飲みながら、

話の続きをする。

(単に私が酒好きというだけなんだけど。笑)

 

 

参加者の方は、

最初に声をかけた I ちゃんと

それ以外に初回に申し込んでくれた4人の計6人。

 

女3人、男3人のいいバランス。

 

初回が心地よく、

少人数の方がゆっくりたっぷり話せるということがわかったので、

 

二回目以降は新しい参加者の人は呼びかけず、

初回のメンバーでクロウズドな場を継続してきた。

 

メンバーの中には、

20年以上ひきこもっているという男性(私の知り合い)もいるが、

その人にとっては数少ない居心地のいい必要な場だと言ってくれるので、

続けられたらいいなぁと思っている。

 

 

 

そもそも、この読書会を始めたきっかけは、

オウム事件の死刑囚13人の方々の

死刑執行があったから。

 

これについて、

やっぱりみんなで考えなければいけないだろう、

自分とは別世界の話だとして、

テレビの向こうのニュースの話だとして

スルーしてはいけないだろうと思って、

 

世の中の多くの人がこの事件について語っているのとは

異なる視点からこの事件を見ている方々の本を読んで、

考えてみたいというのが発端だった。

 

 

なので、

1回目の『逆さに吊るされた男』と

2回目の『死刑』は

共にオウム事件に関する本である。

 

田口ランディさんと森達也さんとは、

たまたま面識がある。

 

 

森さんは、

オウム事件の時はテレビのディレクターだったが、

狂ったようにオウムを取材するメディアの中にいて違和感を感じ、

独自に自費で

オウム教団の内側からメディアの狂気を描いた自主映画を作り、

日本のメディアからは干されたものの、

世界的な映画祭からは評価を受けて、

今ではいろんな本を多数執筆されている。

 

森さんが撮った映画『A』『A2』はとても面白い。

 

また、森さんが書いた『A』は、

テレビディレクターだった森達也が、

メディアから干されながら、

オウム教団の中に入っていって、

お金のない中どうやって映画を作っていったか

のプロセスが詳細に描かれていて超面白い。

 

なので、森さんのことを知りたければ、

まず、文庫の『A』を読むことをオススメする。

映画を見るより先に。

この本を読んでから映画を見た方が楽しめる。

 

 

 

 

森さんがいかに悩み葛藤し、苦悶しながら、

『A』という映画を作り上げていったかが

赤裸々に書かれていて面白い。

 

この本を読むと、

森達也の大ファンになるよ、きっと。

 

人間臭くて、優しくて、

どこか抜けていて、

でも自分が信じたことをやめない。

 

実際に会っても、

ほんと、チャーミングな人で大好き。

 

 

 

ランディさんとは太極拳つながり。

 

私が習いに行っていた太極拳に、

たまたまランディさんも来ていて。

 

その後、ランディさんが主催した

仏教の本を読む勉強会みたいなのにも参加したり。

 

最近はちょっと疎遠になっちゃったけど、

たまーにイベントに行っても私の名前を覚えていてくれる。

記憶力いいなー。

私は人の名前はまったく覚えられないんだけど。

 

 

「逆さに吊るされた男」は

現実に起きたオウム真理教による地下鉄サリン事件を題材にし、

実行犯の林泰男さんとの14年間年の交流をもとにして描いた私小説とのこと。

 

死刑執行後のオウム事件をテーマにした

ランディさんのイベントに参加したけれども、

林さんの死刑執行について非常に傷つかれていて。

ランディさんはとても繊細な方なので…

 

 

私は、オウム事件の主任弁護士だった安田好弘さんとも面識があり、

一度一緒に飲んだことがあり、大好きな人で。

 

安田さんの本

『「生きる」という権利―麻原彰晃主任弁護人の手記』

も超面白いのでぜひ読んでほしいし、

 

 

 

 

安田さんを追ったドキュメンタリー映画

『死刑弁護人』も見てほしい。

この映画を見ると、

和歌山毒カレー事件の林真須美さんが冤罪だということがよくわかる。

 

http://webneo.org/archives/2302

 

 

直接オウムと関わった方々のこれらの本を読むと、

メディアで言われていることや、

メディアの言説とは違うものが見えてくる。

 

それを知った上で、自分がどう思うのか、

どう行動するのかを考えてみたい、

そういう仲間を増やしたいというのが、

この読書会を企画したそもそもの発端だった。

 

 

自分が「死を考え学ぶ会」というのを主宰していたこともあり、

死や生や生きる意味について

じっくりと考えてみたいという気持ちもあった。

 

 

一緒に場を作ろうともちかけた I ちゃんには、

読書会でありながらも、

他では話せないことを話したり、

互いに支えあったりできるような関係性を育てていく場にもしたいと話した。

 

このようなテーマでじっくり語り合った仲間とは、

メディアや社会が暴走しても、

そうじゃない視点を共有して冷静に判断し

支え合うことができる関係になると思ったからだ。

 

 

そんな風にして始めた読書会だったが、

3回目の本を決める時に、

参加者の方が「今度は死ではなく生きることを考える本を読みたい」と言った。

 

なので私の読んだ本の中で面白かった

上田紀行さんの『生きる意味』になった。

 

 

 

 

この本を読んだのは十数年以上前だと思う。

 

当時は面白かったのだが、

読み返してみたら

あまり面白くなかった。(苦笑)

 

 

 

第4回目と第5回目は、

参加者の方からの希望で決まった本。

二冊とも小説。

 

私は現在、

小説にはまったく興味が持てなくて

 

主催者なのに

二冊とも読了できずに参加。苦笑

 

 

しかし、今振り返ると、

 

こうなってくると、

この読書会を開催している意味自体が

わからなくなってしまった。

 

 

参加者の方々の主体性を尊重する場にしたいという思いから

ついつい皆さんの読みたい本を課題本にしたが、

自分が読みたい本なら自分で読めばいいだけで…。

 

もう少し会の主旨を明確にし、

ルールも明確にしなければと

改めて思った。

 

 

 

他の方の言った言葉をジャッジしない、

批判しない、

助言しない、

自分のことを話す

というのがこの会の暗黙のルールになっていた

というか

そういう人がおのずと集まっていると思っていたから

あえてそれを言わなかったのだけれども、

 

ここ数回は、

何かを言うと

そういう考え方はよくない的なジャッジをしてくる人がいることが

まずいなと感じ始めている。

 

 

例えば、

課題本を読んで、

面白くないというのも、

その本の批判をするのも自由なのだ。

その人がそのように感じているのであれば。

 

そのように感じているのに、

よく言わなければならないとか、

いい感想を言わなければならないとか、

読みたくないのに無理して読むとか、

もうそういう場になったらおしまいだと私は考えている。

 

ほとんどの場がそうでしょう。

学校教育も。

 

それだから、学校で書く本の感想なんて

型にはめたような個性のない

みんなが同じようなことしか言わなくなってしまう。

 

求められている正解を探して、

それを言おうとする。

 

そこから自由になるためにこの場を作っているのに、

ここでそれをやっているのだったら、まったく意味がない。

 

いいこ、いい人をやってきた人、

常に人と自分を比較してきた人は、

どこに行ってもそれをやる。

 

自分が自分に対してやるだけならいいよ。

だけど、

そういう人は、他者に対してもそれを強要し始める。

だからいい人・いい子や、正義はこわい。

 

自分が正しいことをやっていると思っていて、

人をコントロールしていることすら気づいていない。

 

そうなったら、

場の安全性が保たれなくなってしまう。

 

私はファシリテーションの勉強を始めて

かれこれ10年近く経つが、

ファシリテーションのいいところは、

正解がないということだ。

 

(ファシリテーション特有のある種の規範が出来上がっちゃっていることも多いけどね。苦笑)

 

 

 

それはともかく

 

正解がないということは、

どんな風にも考え

感じていいということだ。

 

ほとんどのストレスというのは、

どこかに正解があると思って、

それに即して上手くやらなければならない、

ちゃんとしなければならないと思うところから生じるのではないか。

 

それを徹底的に突き詰めて、

自分がその規範から出ちゃったのが私の恩師の精神科医・齋藤学だが、

規範から出すぎていて、

世の中の人にはわかりにくいようだが。苦笑

(森達也さんなんかも、そのうちの一人だよね)

 

 

なんでもありだが、

みんなが気持ちよく過ごすために

最低限のルールは必要だ。

 

 

他の読書会はどうなのか知らないが

私がやる場では

人の言葉をジャッジしたり助言したりしないこと。

(このルールは、私の作るすべての場で共通のルールだ)

 

そのために、

一人10分間自由に話してよくて、

(実際に時間を測る)

その時間は他の人はただ黙って聞いているだけ、

みたいなやり方をしている。

 

また今回思ったのは、

性的な言葉や露骨な表現は避ける

ということも明文化しなければと思った。

 

今回の本がたまたま「初夜」という本だったため

男性陣の中から性的なジョークや

あからさまな言葉をいう人がいて

それが非常に気になった。

 

こういう場には

もしかしたら性的な被害に会われた方も

まぎれこんでいるかもしれない。

私が主催している場には

そういう方も多く来られるからだ。

(私がセラピー的な活動もしているため)

 

なので

その辺のルールも

きちんと作っていかねばと改めて思った。

 

 

話はそれたが

参加者の方々の主体を尊重しようと

いい子ぶっていたがあまり、

場自体がよくわからないものに

なりつつあるように感じている。

 

自分がこの場を仕切って、

自分が責任を負って安全な場を作ると

言い切るのはこわい。

 

それをやると

リベラルな人に見えなくなっちゃうような気がして。

それゆえに、

そこから逃げていたなぁと改めて。

 

みんなの意見を尊重している方が

いい人風じゃない?笑

 

 

でも、

 

みんなの意見を聞きつつも、

私がこの場の責任を負うのだから

最終的な枠組みは私が作る。

 

としなければ

 

参加してくれる人が楽しく

居心地よく参加できる場も作れない。

 

みんなの意見に従うよー

とか言ってる方がいい人に見えるし、

独裁者的なイメージからも逃れられる。

 

そう。

私はリベラルな人になりたいという

強烈な欲求がある。

 

だけど、

誰かが責任を負って枠組みを決め

器を作らないと

そのリベラルさえも成立しない。

 

私が呼びかけた以上

それは私がやらなければならない。

 

 

そんなことを改めて思った。

 

 

そうやった結果、

誰も来なくなって会を閉じることになっても

私はそっちを選びたい。

 

 

 

 

 

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今後のいろいろな予定です

 

 

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参加費4000円(税込)

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◾️10月の平日にも予定

日程と会場が決まり次第、告知します。)

都内会議室

参加費4000円(税込)

定員10名

 

くりはら せいこが、この20数年、導かれるように気功師、ヒーラー、チャネラー、神秘主義者、精神分析医、瞑想家などをライターとして取材体験し、みずからも学び、宇宙や心の仕組みを知ることで生きるのがラクになっていったプロセスに沿って話します。

【内容】創造者として生きる、輪廻転生やカルマの意味、聖者もホームレスも魂レベルでは対等、善悪の二元論を超える、地球に生まれる意味、簡単な瞑想法 etc.

 

 

 

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人はそれぞれ独自の周波数を持って生まれてきます。

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