小西マサテルさんの『名探偵のままでいて』を読了しました。
かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状が現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。しかし、孫娘の楓が身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻す。そんな祖父のもとへ相談を持ち込む楓だったが、やがて自らの人生に関わる重大な事件が……。古典作品が彩る安楽椅子探偵ミステリー!
小西マサテルさん初めて読む作家さんです。
もとは放送作家さんなんですね👀
多分オススメされなかったら読まなかったであろう本でした。
多分好みではないんだろうなって。
でも読んで良かった!
6話からなる連作短編集になっています。
私は海外の古典作品は殆ど読まないので分からないことも多いのですが、各話オマージュ作品になってるのかな?
作品中にもミステリの作品名が多く出てきて作者のミステリ愛が感じられます。
でも全体としては本格ミステリ好きには物足りなく感じるかもしれません。
日常の謎からはじまり各話に散りばめられていた伏線が最終話の結末にむけて回収されていくのは良いですね。
ちょっと無理があるんじゃないかなって感じるお話もあったけど全体的には面白かったです。
祖父と楓、同僚の岩田先生と岩田先生の大学時代の後輩の四季などとの関わりなど、とても心が温かく優しい気持ちになれます。
祖父が謎解きしてる時の生き生きしている様子からの認知症の祖父とのやり取りに切なくなったり。
なんならちょっと泣きそうになりました。
事件よりも温かみのある雰囲気が好きで読む方も多いかも。
そして岩田先生も四季もタイプの違う魅力的な男
性ですよね。
結婚するなら岩田先生だけと四季に惹かれる女性も多いはず。
楓はどちらを好きになったんでしょう。
続編の『名探偵じゃなくても』も気になって読んでみたいけど文庫本になるまでまとうかな。
それとも早めに読んだほうがいいですか??