背の高い冷蔵庫の地震対策 | 土井けいこの講座 暮らしが変わる『時短家事』 暮らしがラクになる『減災収納』  楽しくできる家事&片づけ術を発信

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暮らしのアドバイザー、土井けいこが提案する『時短家事』『減災収納』。宝塚、大阪・緑地公園など各地で講座・イベントを開催しています。住まいの中の安全対策、楽しくできる家事&片づけ術、ラクラク押し入れ・クローゼットの管理など、初心者にも役立つ情報が満載。


キッチンの置き家具といえば、
食器棚はもちろんですが、冷蔵庫も大型収納のひとつです。

わが家のキッチンは、間口が80㎝ほど。
その両サイドに冷蔵庫を含めて
収納が並列に並ぶうなぎの寝床タイプ。

キッチン間口20150617


このタイプのキッチンは集合住宅には多いと思われます。
タイプが違っても、キッチンは限られたスペース。

そうであれば、なおのこと家具の転倒防止策は欠かせません。


きのうは、突っ張り棒を取り付ける際の、
天井と家具の天板の強度確認と補強の話をしました。

冷蔵庫転倒防止ベルトを壁に取り付ける際も、
壁の強度(壁の下地の間柱)の確認が必要
です。

間柱がない石膏ボードだけの壁にネジクギを打ち付けても、
感単に抜けてしまいます。

壁を叩くと音の違いでも間柱があるかどうか分かりますが、
ホームセンターで間柱の有無を確認する道具が売られています。


食器棚に突っ張り棒をしなかった私ですが、
冷蔵庫には、転倒防止策を施してあります。

もう少し、目立たない方法で取り付けてもよかったとは思いますが(笑)、
何しろ不安解消を急いでいましたから仕方がありません。

専用の地震対策用固定ベルトを取り付けるため、
壁の強度を確かめ、板で補強を
しました。

冷蔵庫転倒防止ベルト


きのうもお伝えしたように、
ベルトで冷蔵庫と壁を固定する方法のほかに、
フローリングであれば、
ゲルマットで床に家具を固定する方法も
あります。
冷蔵庫専用の床に固定するゲルマットが市販されています。

壁にネジ穴などでキズをつけなくてすみますし、
設置も簡単です。


ダイニングの食器収納に突っ張り棒をしなかったのに、
なぜ、冷蔵庫には、壁に穴を開けて対策を取ったのか。
それには理由があります。

キッチンの出入り口は一か所。
そこに冷蔵庫があります。

冷蔵庫と並列にシンクがあり、
シンクに立った自分のすぐ背後、約80㎝のところに冷蔵庫があります。

地震の揺れで冷蔵庫が自分に倒れてきます。
仮にシンクより奥のコンロで調理をしていたとして、
揺れで冷蔵庫が倒れると、逃げ道を塞がれてしまいます。

冷蔵庫とシンク

狭いキッチン。
逃げ道を塞がれてパニックになる自分が浮かびました。
ガスコンロから出火することもイメージしました。

それに比べると、食器棚の置き場所は部屋の角。
開けている最中の揺れでも、
逃げ場所がある、とイメージしたんです。

食器収納スペース20150617


きのうは、就寝中の事例をお伝えしましたが、
地震発生時に、自分がどこにいて、何をしていて、
自分の周りの家具が自分にどう迫ってくるのかイメージする
と、
取るべき対策が具体的にわかるはずです。


水曜日にお伝えした、
食器棚に突っ張り棒をした知人は、
食器棚が自分の背後に倒れてくるのをイメージしたそうです。

むやみに漠然と怖がっていては不安になるばかり。
逆に具体的にイメージすると対策につながり、
対策を取ると安心感になる、
ということは前にもお伝えしました。


冷蔵庫の転倒防止策をする理由については、
出口を塞ぐというほかにも、いろいろ理由があります。

キッチンが広いというお宅にも、冷蔵庫の転倒防止策は必要です。
それについてはあらためて、お伝えします。