器には大きく分けて2種類あるのをご存知でしょうか。
「 陶器 」(とうき) と「磁器 」(じき) です。
普段、あまり意識しないで使っているかもしれませんね。
しかし、意外と簡単に見分けがつきます。
磁器と陶器には、それぞれ特徴があるので、それを知って使わないと割ったり欠けたりさせてしまう事にもつながります。
お気に入りの器を大事に使うためにも、また、見つける上でも役に立ちます。
まず、陶器と磁器について、そのつくりの上での特徴は以下の通りです。
陶器
- 原料: 粘土(ねんど) 、長石(ちょうせき)
- 焼成温度: 800度 ~ 1200度
- 特徴: すこし吸水性があり、光は透過しない。欠けやすい。
- 呼称: 粘土で作られるので 「 土(つち)もの 」
磁器
- 原料: 長石(ちょうせき)、石英(せきえい)、硅石(けいせき)
- 焼成温度: 1200度 ~ 1400度
- 特徴: 吸水性が無く、光を透過させる。欠けにくい
- 呼称: 石で作られるので 「 石(いし)もの 」
それをふまえたうえで、陶器と磁器の見分け方にはいくつかポイントがあります。
ポイント1 : 高台の生地の色、質感
実は、ほとんどは、ここで見分けることができます。
一番重要なポイントです。
高台の生地の「 色 」と「 質感 」でほとんど分かります。
高台とは器の裏面の台になっているところの事をいいます。
磁器▼
陶器▼
磁器は、高台の色の白さが特徴です。
ただ、陶器でも使う粘土によってはかなり白っぽいものもあります。
そんな場合でも、触れば分かります。
ざらざらしている場合には、陶器、しっとりとなめらかなら磁器です。
まとめると、
陶器: 高台の色は、茶褐色 触るとざらざらしている
磁器: 高台の色は、白 触るとしっとりとなめらか
ポイント2 : 薄手のものは磁器
磁器の方が、硬度が高いため薄手に作ることが出来ます。
もちろん、使用目的や作品として厚手に作られている場合もあります。
しかし逆に言えば、陶器では薄手のものは、なかなか造れません。
薄いものであれば、まず磁器とみて間違いありません。
また、薄い磁器は、光にかざすと透ける特徴があります。
ポイント3:指で弾いてみる
説明しづらいのですが磁器は硬くて薄いので、指で器を弾いた時の音が、「キン」という澄んだ音がします。
磁器にもかかわらず「キン」という音がしないのであれば、器のどこかにヒビや亀裂のある証拠です。
陶器では、弾いた時の音が少し、くもったような音がします。
見分け方のポイントをあげてきましたが、どちらが良い悪いではなく、それぞれの持ち味があります。
陶器は吸水性・通気性に富み、使えば使うほど味わいがでてきます。
磁器は硬質で吸水性がないので、長くキレイに使うことができます。また、生地がきめ細かく白いので美しい色絵が映えます。
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