青樹庵です。
兄に電話しました。
「カラスがカツラを持ってっちゃったぁ~」
「ふぇ、なんだって?」
意味が飲み込めない兄に、わたしはもう一度云いました。
「ベランダに置いといたらカラスが持ってっちゃったのよん」
「そんな話、聞いたことないよ」
あきれ返った声が聞こえた後、兄は急に声を潜めてマジメに云い出しました。
「ふーむ、あなたは偉い人だねぇ」
エライ人って?
戸惑うわたしに「カラスにボランティアするなんて、なかなか出来ることじゃないよ」
兄は囁きます。「カツラにくるまれて、さぞや七つの良い子が生まれるだろうよ」
と云った後、
ひっくり返ったような声になり「相変わらずドジだねぇ」とゲラゲラ笑い出しました。
近くにいるらしい嫁さんに
「カラスにカツラ持っていかれたんだってさ」
「あらま、」
向こうのほうからたまげた声が聞こえます。
まぁね、わたしだって本気で話したワケじゃない。兄夫婦への話題提供してあげたのよ。
「ねぇ、カラスの子ってさ、七つに決まってるの?」
「決まってるに決まってるじゃないか」と云いながら「かわいい七つの子が有るからよ~~♪♪」唄い出しました。
上機嫌!
タンジュン!
ちょっと退屈していたわたし、お腹をかかえて大笑いして電話を切りました。
年中バカ話ばかりしています。
あの兄にしてこのわたし有り。88才と85才、少々いかれているのかも(笑)
青樹でした
運もぢみになるのか