「食料・農業・農村基本法」が25年ぶりに今国会で改定されます。

 

5月16日は、食料・農業・農村基本法改定案が参院で審議される中、

農民運動全国連合会が、改定案の徹底審議と廃案を求めた緊急行動が行われたそうです。

 

それだけ多くの問題がある改正案です。

 

私は、4月4日に参議院議員会館講堂で行われた

緊急院内集会に参加しました。

 

会場いっぱいの人参加者でした。

オンライン参加もありました。。

 

多くの国会議員のあいさつ、発言がありました。

どうか、がんばって欲しいものです。

 

私のような地方議員も多く参加していました。

 

昨年募集されたパブリックコメントには、

種子に関することが多く寄せられたにもかかわらず、

法案には種子についての記述がありませんでした。

この院内集会は、「種の自給を!」の声をあげようと行われました。

 

世界的な食料需給情勢の悪化、肥料、飼料、燃料などの暴騰で、

農家は赤字にあえぎ、廃業が激増しています。

 

不測の事態にも国民の命を守れるように国内生産への支援を強化し、

食料自給率を高める政策を打ち出す必要があります。

ところが、新基本法の原案には食糧自給率向上のための政策については言及されず、

種子の自給については記述がありません。

 

平時は輸入先との関係強化と海外での日本向け生産への投資に努めることとされ、

もしも不測の事態で、物流が止ったら「増産命令」?!

 

従わないと罰金を科すような有事立法をつくるとか??

 

平時は輸入に頼り、有事は強制増産させるなどということができるわけがありません。


また、米需要が減少しているとして、

水田の畑地化も推進しようとしています。

水田は、地域コミュニティ、伝統文化の維持、洪水防止などの多面的な機能もあります。

水田の短絡的な畑地化推進は極めて危険であると言わざるを得ません。

 

会場からは、

米需要が減っている根拠を示してほしい。

米粉ブームなどもあり、米離れはウソだ!のような発言もありました。


東大の鈴木教授のお話では、

中国は今、戦争に備えて14億人の人口が1年半食べられるだけの穀物を備蓄するそうです。日本の備蓄は米を中心にせいぜい1.5カ月だそうです。
日本は国内の米の生産力も十分あるのだから、増産して備蓄が必要ではないか!

「そんな金がどこにある」と言われたが、

トマホークを買うのに43兆円も使うお金があるのだから、

まずは命を守る食料をしっかりと国内で確保するために使うべき!

 

「武器は命を奪うもの。食料は命を守るもの」

 

心に残るお話でした。

 

どうか真剣にお考えいただき、

乱暴な改定はおやめいただきたい。

 

農家の声を反映し、

日本の農業を守り、

自給率をあげることを願ってやみません。