こんばんは。

 

ずいぶんとご無沙汰してしまい、

申し訳ございません。

 

病気の子猫の保護や、

自宅の猫も病気になり、

議会、イベントと多忙で、

なかなか更新できないでおりました。

 

今日、さいたま市議会2月定例会が閉会しました。

 

新年度の予算審査もあり、

長い議会でした。

 

最終盤の昨日、

追加提出の議案があり、

介護と障がいの議案で、

私が所属する保健福祉委員会にかけられて、

その日のうちに、

質疑、討論となり、

本当に大変でした。

 

内容は、厚生労働省の省令改正に伴って条例を改正するもので、

省令が変わったら、市としてそれに合わせなければならないので、

賛成をすることが多いのですが、

中身の疑念が拭えないのと、

あまりに拙速なので、反対しました。

 

ここに反対の討論を貼り付けます。

まずは、高齢者の議案

 

日本共産党さいたま市議団の久保美樹でございます。私は、議案第87号「さいたま市養護老人ホームの設備及び運営の基準に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」に反対の立場で討論いたします。

 本議案は厚生労働省の省令改正に伴って条例を改正するものです。内容としては介護サービス事業所を効率的に運営する観点から、管理者が兼務できる事業所の範囲を別の敷地にある事業所でも可能にすること、「介護現場の生産性の向上」ということで委員会の設置や介護機器を導入していくことなどが示されています。

 質疑において管理者の任務は、経営、人事、現場でのマネジメントなど多岐にわたることが明らかになりました。

はたして、同一敷地内以外でも管理者兼務を可能とした場合、管理者としての任務が果たせるのか不安が残ります。

 「介護現場の生産性の向上」で介護機器を導入して、職員の負担を軽減するとのことですが、そもそも「生産性」とは民間企業の経営において用いられる概念であり、営利を追求しない介護の現場にもちいることは問題です。

 人の手で、温かい介護こそ高齢者福祉に欠かせないものであり、そこをいかに充実させていくか、介護現場の人材不足を改善するには何が必要かの議論をせずに、職員の負担軽減と言う言葉を使い安易な道に進むことに大きな懸念を感じます。また、本改正によって利用者の負担が増えることも問題です。具体的な支援策や対策も示されておらず、短期間にこれだけ多くの改定を実施することはあまりに拙速であると言わざるを得ません。

 以上のことから議案第87号に反対いたします。

 

次に障がい者の議案、

 

日本共産党さいたま市議団の久保美樹でございます。私は、議案第88号「さいたま市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」反対の立場から討論いたします。

 本議案は厚生労働省の省令改正に伴って条例を改正するものです。内容としては新たに地域との連携の強化として「地域連携推進会議」を開催しなければならないこと、「就労選択支援にかかる事業」においての規定をすることなどが示されました。

 「地域連携推進会議」の義務化の背景には、社会保障審議会・障害者部会で「障害福祉サービスの実績や経験があまりない事業者の参入により、支援の質の低下が懸念される」と指摘され「運営が閉鎖的になる恐れのあるサービス類型については、地域の関係者を含む外部の目を定期的に入れることが有効」と提言されたことが背景にあります。このことに関しては、私も障がい者の日中サービス支援型のグループホームにおいて不適切な対応等を議会で指摘させていただいたように、今、営利目的で、障がい者への理解がない事業者が増えていることは事実で、改善は必須です。

 しかし、その対策として地域での会議開催でいいのか?が問われます。そもそも健全な障がい福祉事業者では、人材不足や運営困難が叫ばれており、そこへの支援をないがしろにして、監視だけを強めても障がい者福祉は前進しません。

 「就労選択支援に係る事業」においては福祉的就労から一般就労への移行を積極的に推し進めていくことが目的とされています。障がい者が一般就労をめざして行くには、事業所でさまざまな体験、学習、支援を受けながら、丁寧に就労への道を開いていく必要があると考えます。今でも一般就労したが、不当な扱いや、仲間ができないなど、孤立し、辛い経験から二次障がいとなり「あんなに明るい子が廃人のようになってしまった」などの事例があります。障がい者団体からは「あなたはこのことができるから、ここで働こう」と上から押しつけて一般就労へ進められてしまうのではないかと、懸念の声があがっています。

 何より障がい者が自分らしく、仲間と一緒に働きくらしていけることが大事で一般就労への移行ばかりを進めるやり方に大きな懸念を感じます。本条例改正は拙速であり、議案第88号に反対します。

 

 

これからの福祉はどうなっていくのか?

本当に不安です。

私は、まずは、その現場で頑張っている方々や、

当事者、家族、関係者の声をよく聴いて、

その願いに沿った政策をつくっていくことが大事だと考えます。