(神奈川県横須賀市)
冬麗のひらひらとまた何か釣る
村上鞆彦
「南風」2025年3月号より。
季語は「冬麗」で「冬」、「冬うらら」のこと。
小春日和の海、または池などの釣りの風景。
なにげなく見ていると、一匹を釣り、また、しばらくすると一匹を釣り上げているのだ。
「ひらひらと」で小春の日差し、あるいは、水辺の光りを浴びながら釣られる魚の姿が見えてくる。
さほど大きな魚ではあるまい。
魚を無理に決めつけていないので、鑑賞者が自由に想像出来る。
眺めている作者と釣り人の間に冬の光りが溢れているのである。
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