(神奈川県横須賀市長沢)

 

 

聞きもせずたわしね山の桜ばな 吉野の外にかかるべしとは

西行法師(『山家集』)

 

 

ふ~、なんとか仕事が一段落した。

なんだかここ数日、ダメダメで、ミスを見つけては修正、修正し、なんとか終わらせた。

まあ、100%完了ではないが、なんとかなった。

 

午後からひさびさに「里山」を歩いた。

このあたりの花はソメイヨシノではないようで、まだ桜が楽しめる。

上記の和歌は、西行法師が、奥州平泉(岩手県平泉町)で「束稲山(たばしねやま)」を望んで詠んだもの。

 

意訳すると、

 

みちのくの束稲山の美しい山桜。

こんな美しい花の山が、奈良の吉野の他にもあるとはまったく知りもしなかった…。

 

というもの。

較べることは出来ないが、三浦半島のこの里山にも、こんな美しい花の山の風景がある。

 

 

今日は実にあたたかい。

山を登っていると汗がだらだらと垂れて来た。

ああ、これだよこれ!

いよいよ夏が近い…。

と、昨年の夏の暑さにバテバテだったのをすっかり忘れて夏の気配を喜んでいる私がいる(笑)。

「のど元過ぎれば…」という諺があるが、私も愚かなものであある。

 

 

私の好きな春の草の一つ、「灯台草」も咲き始めている。

この花はとても明るい。

「灯台草」という名前もいい。

実は里山には「すみれ」を探すのが目的の一つだったが、まだ咲いていなかった。

しかし、思いがけず「灯台草」に会えてうれしかった。

里山を下ると、隣の駅「京急津久井浜駅」に行き、大好きな蕎麦屋「彩菜」でビールを飲み、蕎麦をいただいた。

 

 

 

ここのお店は混んでいない時、さまざまなサービスをしてくれる。

今回、蕎麦と一緒に、

 

竹の子

いか

コーン

 

の天ぷらを頼んだが、

 

これ、食べてみてください。

 

と、なんと! 「葱坊主」の天ぷらをいただいた。

「葱坊主」の天ぷらなんてあるのか、いや、それ以上に「葱坊主」なんて食べられるのか???

思い切って食べると、実においしい。

とてもやわらかく、そしてほのかな甘みがある。

 

店主にそのことを言ったら、店主も大好きなのだ、という。

これもまた「春の味覚」の一つ…。

いい経験になった。

 

家に戻り、作ったデータをメールで送り、少しほっとした。

しかし、まだまだやることはある。

が、ビールを飲んだせいか、少し眠い。

このあとは明日以降の句会・講座の準備をして終わろう。

ともかく、本当に気持のいい天気だった。

早くも顔がひりひりして来た。

 

 

 

奥の細道新講座、今日から受け付け開始です!(会費500円、杉並区民以外も参加できます。)

 

 

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