来週から旅へ出る。
四泊五日、家を留守にする。
年末年始は仕事や確定申告の準備をしたので、私にとって年末年始休暇の代わりなのである。
が、最近、仕事が立て続けに入って来た。
実にありがたいことなのだが、旅行前に済ませておかなければならないことがたくさんあり、最近ちょっと焦っている。
ところで、この間「原爆」のドキュメンタリー番組を見た。
「原爆」を世界で最初に作ったのはアメリカだが、最初に原爆製造に着手したのはドイツだった。
そのことをユダヤ人物理学者・アインシュタインが米国大統領へ報告し、ドイツに先んじて原爆を製造することを進言し、アメリカの物理学者・ロバート・オッペンハイマーが責任者となって原爆製造に挑戦し、成功した。
ドイツは原爆製造や核分裂の研究では、世界の最先端を走っていたが、最終的にアメリカに破れた。
アインシュタインもオッペンハイマーもユダヤ人であり、ナチスドイツへの激しい怒りが原動力となったのかもしれない。
日本でも原爆製造に着手していたが、結局成功しなかった。
こう考えると、この時代、戦争の勝敗は経済力、科学技術力で決まる時代となっていたのである。
ナチスが先に原爆製造に成功していたら、世界はいったいどうなっていただろうか。
ロンドン、モスクワあたりに投下し、余裕があればニューヨークにも落としたかもしれない。
そう考えると実に恐ろしい。
時々、知り合いや友人と戦争の話をするのだが、本音を言えば、日本人として、日本が戦争に負けた、というのはやはり悔しい。
しかし、日本やドイツが勝っていたらどうなっていただろうか…と考えるとやはり恐ろしい気持ちになる。
特に、ドイツが勝てばユダヤ人の虐殺は延々と続いていたのだろう。
そう考えると、やはり日本は負けてよかったのかもしれない。
しかし、一方でドイツが先に成功していたら広島や長崎に原爆を落とされることはなかった、とも考えたりする。
結局、アメリカが原爆製造に成功する前にドイツは降伏した。
アインシュタインもオッペンハイマーもドイツ憎しで原爆製造を推進していたわけだから、日本に原爆を落とす必要はなかったのではないか。
が、当時のアメリカ大統領・トルーマンが日本への原爆投下を決めた。
ポツダム会議の時、ソ連のスターリンに原爆製造成功を告げると、スターリンは、
それは喜ばしいことだ、ぜひ日本で試してください。
と答えたそうで、なんだか恐ろしい感じがする。
まあ、スターリンはソ連国民の命さえ虫けらのように考えていたから、日本国民の命など何とも考えていなかっただろう。
人類にとって最善の策は、ドイツが降伏した時点で、原爆投下中止を検討すべきだった。
まあ、今さら言っても詮無いことではある。
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