(東京都台東区上野 不忍(しのばず)池)
お父さんの将来は冬かもめ冬かもめ
林 誠司(句集『退屈王』)
ひさびさの雨、今日は池之端句会で上野へ出かけた。
不忍の池の蓮もすっかり枯れて不思議な風景になっていた。
真ん中で水に立ったまま寝ているのは「鷭」(ばん)。
「浮寝鳥」(うきねどり)という季語があって、水鳥というのは水に浮かんで寝るものだと思っていたが、こうやって立って寝ることもあるんだな~。
羽根に顔を埋めて寝るわけだが、鷭の場合、真っ黒な固まりに見える。
不気味なようなかわいいような…(笑)。
これは「冬かもめ」…、「ゆりかもめ」の一種かな?
冬やってくる鴎は、いつもいる留鳥の鴎より、体が小さくてかわいらしい。
「ゆりかもめ」の名のごとく、百合のように白く、清潔感があり、冬の風景とマッチしている。
冒頭の句は、離婚して、まだ小さい子供と、月に一回会っていた頃の句。
「子に問はれて」という前書きを付けた。
「お父さんは将来なんになるの?」と聞かれたのだ。
子供たちのほうがつらいのに、僕のことを心配してくれる姿に涙が出た。
今や遠い昔だな~。
句会は9時に始まり、11時半に終了。
そのあと上野東天紅ルークスに行って食事、焼きそばをいただいた。
ここはとても人気があって、いつ行っても、
何時に予約が入っているので1時間くらいであれば…。
13時までに終えていただければ…。
と毎回言われる。
まあ、1時間あればいいので、だいたいそれでOKして過ごす。
今日も1時間で出た。
食事が終わると雨が降り始めていた。
これから本格的に降るらしい。
場合によっては雪になるらしい。
明後日は都電貸し切り吟行なので、降らないで欲しいな~。
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