(神奈川県横須賀市長沢)

 

 

浜木綿に流人の墓の小ささよ   篠原 鳳作

 

 

仕事の合間、海辺を散策する。

ふと思ったのだが、マスクをしない人が増えている。

特に高齢者の男性に多い。

二回目のワクチンが終わったのだろう。

私のところには接種券も来ていないが…。

 

 

「浜木綿」(はまゆう)が咲き始めている。

浜木綿は横須賀市の花であり、三浦市の花である。

「浜万年青」(はまおもと)とも言う。

この浜木綿の自生北限地はわが横須賀である。

いうなれば、ここは自生の北限ギリギリのところである。

そう思って眺めるとさらにいとおしくなる。

まあ、これらの浜木綿が自生かどうかはわからないが。

 

 

浜木綿の「蕾」(?)は実に不思議だ。

頭からゴムを被っているように見える。

これがどうやって花開くのだろう。

 

篠原鳳作(しのはら・ほうさく)は鹿児島の人。

明治39年(1906)~昭和11年(1936)、30歳で夭折した。

東大卒業後は、中学教諭として赴任した宮古島や鹿児島で生涯を送った。

無季俳句の旗手として活躍し、有季絶対主義の水原秋櫻子をして、

 

無季陣中第一の作者(無季俳句第一の俳人)

 

と言わしめた。

この句は赴任していた宮古島であろうか、故郷の鹿児島だろうか。

「流人の墓」は横須賀では見ないが、南国の海に似つかわしい。

一句に白南風が吹き渡っている。

 

この人は無季俳句の人であるが、少し特殊で、読んでいても、無季俳句であることを忘れてしまう。

この句も「浜木綿」であるから「有季」の句と言ってもいいが、そういうことではなく、鳳作の句には自然と季感がある。

風土を詠えば自然と季節も詠める、ということだろうか。

 

 

 

【じっくりと読む奥の細道】 ※杉並区民限定

《日 時》 9月11日(土)、18日(土)、25日(土)、10月2日(土) 13:30~15:30

《会 場》荻窪地域区民センター

※7月の杉並区民報に募集要項が掲載されます。

 

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《日 時》 毎月3金曜日 13時~ 

《会 場》 大森Luz4階 会議室

《投 句》 3句

《申 込》  林誠司 seijihys@yahoo.co.jp

 

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電話 03-3802-7115

 

 

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