(JR陸羽東線 堺田駅)
一枚は水の少なき植田風 誠司
今日は再開した、西荻窪の、
俳句の川句会(9時~11時半)
俳句の駅句会(その1)(13時~16時)
であった。
「その1」というのは、句会場の「ゆうゆう館」(杉並区の施設)が、コロナの影響で大幅な利用者制限を実施しているためだ。
「俳句の駅句会」は約20名の参加者がいるので、「月3回」に分けて開催することとなった。
句会運営スタッフと相談して、私も了承して決めたことだが、あとになって「1句会で3句」なので、今月は「3句会で9句」作らなければならないことに気が付いた。
まあ、今更「しまった…」と思ってもしょうがない…(笑)。
たくさん句を出せることを喜びとしよう。
最近、句会の方々と「遊び」の約束をすることが多い。
昨日はよみうりカルチャー大宮の方々と横須賀に遊んだ。
今日は句会のあとの食事会(飲み会?)の時、参加者の方が暮らしているマンションの集会所が安く利用出来るので、近辺を吟行したあと、その集会場で句会し、終了後、寿司を宅配してもらい、飲んで遊ぼう…というお誘いを受けた。
まあ、早い話、「寿司をおごってやるから来い!」というのである(笑)。
それはそれで、とても楽しみなのだが、考えてみれば、ほとんどの方は年金だの、その他の収入や財産があり、このコロナ禍中でも、ほとんど影響のない「リッチ」な方々ばかりだ。
こっちはこの大変な状況の中で食べていかなきゃいけないのに、呑気に同じレベルで遊んでいていいのかしら…、という疑問もある。
特に今、自営業は壊滅的な打撃を受けている方も多く、国の補助金でしのいでいる方も多いのである。
明日は我が身ということもある。
まあ、でもいいか…、という気も最近している(笑)。
なんとなく考えたのだが、私は20代半ばで俳句を本格的に始めた。
50代になった時、サラリーマンを辞め、自営を始めた。
50代まではがむしゃらに俳句を作り、賞もいただいたし、俳句総合誌編集長にもなれた。
なんとなく自分の人生は25年周期でステージが変わって来たと思う。
次の転機は「75歳」ということになる。
(まあ、それまで生きているかはわからないが…(笑)。)
第2ステージ(つまり、20代半ば~50歳まで)のような、あくせく働いたり、サラリーマン気質から脱却することも大事ではないか、と考えるようになった。
幸いにも現在、10の俳句講座があり、月に12回句会指導があり、その謝礼で、少なくとも「餓死」する心配はない(笑)。
句集受注はコロナの影響で、人と会う機会が激減し、やや心配だが、今年もまだ数本、仕事の予定がある。
独立した当初は「焦り」が先行していたが、最近は、むしろ、好きな俳句でメシが食える喜びを謳歌しなければ人生がもったいない、と考えるようになった。
ある人に言われたが、自分の好きなことでメシが食える人はそうはいない、あなたは幸せなのだ、と言われ、そうだなとしみじみ思った。
この第3ステージは自分がこれまで蓄えた来たことの「成果」を出す時なのだ。
俳壇全体でなくてもいいから、俳句を愛する人たちに俳句の楽しさを伝え、上達の一助になれれば、それはそれで意義のあることだし、幸せな人生と言えるのではないか。
最澄も、
一隅(いちぐう)を照(て)らす 此(これ)則(すなわ)ち国宝(こくほう)なり (『山家学生式』)
と言っている。
世界全体でなくてもいい
日本全体でなくてもいい
社会の片隅で役に立っている人こそが国の宝なのだ
という意味である。
自分の野心も大事にしつつ、一方で「一隅を照らす」ことを大事にする。
これも人生の喜びではないか。
もう一つ書くと、今日の句会の後の飲み会で、会員の方から、最近の僕の俳句について指摘を受けた。
私の俳句が「変わった」と言い、前のような鋭さが無くなって、つまらなくなった、というのである。
「つまらなくなった」というのは心外ではあるが…(笑)、その人の指摘に感心もした。
自分自身も「俳句が変わった」と思っているからである。
その人は「つまらなくなった」というが、私は逆に、以前より「大きなもの」をつかめるようになった、と思っているのだ。
その本当の成果はもう少ししたら、はっきりしてくるだろう。
もし、その人の指摘通り、つまらなくなったと気付けば、また修正すればよい。
芭蕉だって、模索しながら、やっていたのである。
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