(神奈川県横須賀市長沢)

 

 

鐘つかぬ里は何をか春の暮    松尾芭蕉

 

 

「よみうりカルチャー大宮」からも「休講」の連絡が来た。
こりゃあ、今月句会「全滅」もあり得るな~。

 

今は横須賀にいるが、明日、青丹会のメール句会、明後日のよみうりカルチャー大宮の為に西荻窪へ戻る予定だったが、そのうちの一つが無くなってしまった。
今日もコンビニに出かけただけで、ずっと部屋にいた。

海岸をほんの少し歩いたが、今は花大根(諸葛菜)の盛りである。
まあ、仕事は進んだからいいかな。
外にも出ないし、人とも会わないから、書くネタがない。

 

掲句。
この、

 

何をか

 

とはどういう意味だろう。

おそらく、

 

何を〇〇〇としているんだろう。

 

という意味であろう。


この句は元禄2年の「おくのほそ道」の旅、栃木県鹿沼での作。
同行した曽良の「曽良書留」に記されているが、「おくのほそ道」には掲載されていない。

 

入逢の鐘も聞こえず春の暮

 

の別案ではないか、とされている。
「入逢」はたぶん「入相」のこと。
「夕暮れ」のことである。
夕暮れの鐘も聞こえない里の春の暮れだな~、と意味。
鹿沼で芭蕉は、夕暮れの鐘を聞かなかったのだろう。
…、と考えてみると、掲句は、

 

鐘を撞かないこの里は、何を時間の基準としているのだろう。
どのように暮らしているんだろう…。

 

という意味であろうか。
うまく言えないが、この句の持つ、揺蕩うような春の雰囲気が好きである。

 

 

 

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