サムピック | 井草聖二のブログ

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アコースティックギターについて語ります
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今回はサムピックについて書きます。


まずよく言われるサムピックの
利点、欠点について


利点
親指にはめるので全部の指が使える。
低音がしっかり出る。
単音弾きとアルペジオの切り替えが楽。
低音のミュートがしやすい。
ピックが落ちない ← (これは半分ウソです)


欠点
指引きより細かいニュアンスが出しにくい。
他の指との音量バランスがとりにくい。
ストロークすると音がピックに比べて硬い。
アップストロークは慣れが必要。
たまに吹っ飛ぶ。← (慣れれば大丈夫)



音色の違いはこの動画を見て
頂くと分かると思います。

前半はサムピックありで後半
は外して指だけで弾いています。




僕は10年ほど使っていますが
その間様々なサムピックを試してきました。



写真に映っているのはこれでも一部ですw



今回も僕が今までメインで使ってきたサムピックを紹介します。



まずは定番から
ジムダンロップのWhite Plastic Thumbpick

厚さは1.5mmくらい。
ほとんどのメーカーのサムピックはこの形をしています。





次はジムダンロップのZookie

先端がねじれていて自然なフォームで
弦に接触できるようになっていて
綺麗な低音がでます。
キーランマーフィーとかが使っていました。





FRED KELLYのSpeed Pick
これはドイルダイクスというギタリストが使っていて
その音色に憧れて使い始めました。

スピードピックと言う名前だけあって
早弾きには最高です。

先端がしなるのでアップストロークを
しても引っかかりにくく
親指の違和感も少ないです。

高速ギャロッピング、早弾きする方におすすめ。
初めてサムピックを使う方にもおすすめ。





次はゴールデンゲート
5年ほどライブで使っていました。

形はジムダンロップと同じですが厚さが1.7mm
もあります。

先端が綺麗に形成されていて引っかかりがなく
スムーズで太い音がします。

スピードピックの音が『ペラペラ』した感じ
なのに対してこのピックは『ゴリゴリ』
した弾き心地。

日本ではほとんど売っていないので
見つけると毎回20個くらいまとめ買いしていました。





PROPIK METAL-PLASTIC THUMB PICK
このピックはなんと言っても親指のグリップが
すごく良いです。

サムピックつけてると親指がうっ血
してきて痛くなりますが
このピックは金属部分が綺麗に
親指にフィットして全然痛くないです。

ほんとによく考えられた形をしています。

値段は1個¥1000もしますが
その価値はあると思います。




では今現在ライブ、レコーディングで使用しているサムピックを紹介します。



まずはFRED KELLYのSlick Pick Heavy
現在 一番使用頻度が高いです。

他のサムピックに比べ音量バランスがとりやすく
先端が丸いのでコントロールもしやすいです。
ただ親指から外れやすいので慣れが必要





次はライブグッツ用に作った
オリジナルのサムピック

形はジムダンロップと同じですが
厚さが1.2mmと少し薄いです。

薄くてしなりがある分 低音がすっきり聞こえます。
こちらはレコーディングでよく使っています。

という訳でサムピックにも色々な種類があります。
実際使ってみて気に入る物を見つけて見て下さい(^○^)



ここからちょっと番外編 -------------------------



よくライブ後に聞かれる質問で

「サムピックは削って使ってもいいですか」

という質問

最初はサムピック独特の
形に違和感を覚えると思いますが、
削るより最初から
先端が短いFRED KELLYなどを選んだほうが
良いと思います。

削った方のサムピックを見せてもらうと
ほとんどの方が荒いヤスリで削っていて
弦に当たる部分がガタガタになってしまっています。

そのまま弾くと硬くて細い音色になっています。


ただ、ちゃんとした爪やすりで削ると
より良い音色になります。




さーここから誰もついて行けないくらい
マニアックな内容になります!!


僕がおすすめする削り方!
まず下の写真を見てください。


これはジプシージャズでは定番の
ウェーゲンピック

1枚1500~3000円もするピックで
昔これを5枚くらい入れたピックケースを
無くして泣きました。

この形を真似してサムピックを削ります。

ここで一つ注意 サムピックの元の形は
削らないようにしましょう。


元の形を残したまま弦に当たる部分を斜めに
削っていきます。


用意するのは

削るための 100/180Gの荒さのヤスリ
表面を滑らかにする 220/240のヤスリ
仕上用の 400/1200のヤスリ




これを使って
まず裏側の赤い線で囲っている部分を
斜めに削ります。



表も同じように



こうする事でサムピック独特の硬い音色が
無くなり弦に対してもスムーズにピッキングでき
細かなニュアンスも出しやすいです。





左が形成前   右が形成後

特にレコーディングでは
低音の響きが全然違います。



という訳でサムピック特集でした!
次回は何を書こうかな~~~考え中!!


ライブスケジュール
http://www.igusaseiji.com/apple1/