社会人1年目。いや1日目。
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今まで生きてきた中で
「これを知らなかったら大きく人生変わっていただろうな …悪い方に。」
と心から思えるような考え方や概念って結構あります。
今日はそんな中の1つ「アフォーダンス」という考え方について。
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「SEIJIさんの部屋って、ホントに片付いてますよね。」
と、まりちゃんに言われました。
「…俺をそういう風に言うのはここ半年知り合った人間だけだ。
去年までの事務所も自室も凄まじい状態であった。
何をするにも最初のシゴトは"捜索"と"作業場所の確保"だったから。
うちの親や卒業した莉奈ちゃん達が聞いたらびっくりすると思うぞ。」
と言っていたものの、最近では自分でも感心するぐらいに身綺麗にしていたりします。
「私の部屋ってすぐ散らかっちゃうんですよ。
家に帰ったらベッドの上に服が散乱してて寝るところがなくなっちゃって…」
「それは、部屋の配置が悪い。
そこを工夫すれば部屋が散らかることはほとんどなくなるだろう。」
と言って、その理屈を説明しようとした時に、私が過去教えてもらって感動した概念について思い出したので
「そうだ、君に俺が学生の時に教えてもらった
"アフォーダンス"という考え方について教えてあげよう。」
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1回目の大学生活を行き詰まってしまい、
いろいろ考えた末に退学の上、同じ大学の違う学科に再入学するというとても変わった進路を選んだ私。
その手続きのため大変お世話になった総合理工・数理情報の平川教授のところに
何度か足を運ぶ機会があったのですが、
そんなある日、平川先生と私がお話をしているところにたぶん1・2年生とおぼしき男子学生がノックして
「先生、この前休んだ回のレポートを教えてほしいのですが…」
と申し訳なさそうに入って来たのですが、平川先生は彼に
「"アフォーダンス"という単語について調べて書いてきて。」
と答えてられました。
これを聞いて基本なんでもしりたがりやのイトウセイジは好奇心がうずうずしてしまって
「先生、今のレポートの課題って私、関係ないわけじゃないですか。
もしよかったら教えてもらえませんか? あふぉーだんす?について。」
「ああ(笑) アフォーダンスっていうのは、そうだな。たとえばこのペン。
相手が日本語がわからない人だったり、幼児だったりしても、
握ったり、ボタンを押してペン先を出したりして、
なんとなくでも使い方がわかるような感じがするでしょ?
こんな風に、その"モノ自体のカタチ"がその道具の使用法を説明している、
そのようなことを"アフォーダンス"って言うんだ。」
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「たとえば包丁だって、刃の方をもつ奴は誰もいないじゃん?
グリップがあればみんなそっちを握りたくなる。
じゃぁこの先のとがった部分はなんだ?ってなんとなくわかるようになる。
他にもボタンがあれば押したくなる、レバーがあればひきたくなる。
"本能的に行動したくなる"ようなデザインのことをアフォーダンスって言うだって。
・・・考えてみればiPhoneなんてその塊だな。説明書ついてないもん。」
「ああ! 姿見の位置が悪いんだ!」
「?」
「いつも朝、服を合わせようと思って姿見の前で見るじゃないですか。
その時使わなかった服をベッドの上に乗せちゃうから散らかるんだ!
姿見の位置をもっと服かけの近くに…」
「そー!そー!そー!
たとえばこの部屋でも、机とかモノを置くところが無いようにしている。
そうすると朝、事務所に来てカバン置くところがないじゃん。
じゃぁとりあえず椅子の上にでも置くか、ってなる。
でもそのままじゃパソコンの前に座れないから、
作業をはじめる前にカバンをバラすか… ってなって
カバンの中に入れっぱなしになったり、
今日する予定の大切なモノを忘れなくなる。
またスーツのジャケットだって椅子にはおけないから…って思って
ちょっとまわりをみたらハンガーがついた服かけがある。
誰でもそこにジャケットをかけたくなるだろう?
人間 「心を入れ替える」 「気合いで頑張る」じゃ変わらないのだ。
そうしたくなる、そうせざる得なくなるようなシステム。これが大切。
ちなみにいつも言ってる"バイアスをかける"っていうのもこれの応用ね。
人がそうしたい気にさせる環境を整える。」
「…SEIJIさんとお話ししていると、本当にタメになりますね。」
「俺も7年ぐらい前、平川先生に対して同じコトを思った。
あの時学生の彼が、レポート聞きにきてくれんかったら、
今のこの部屋もこんなキレイに片付いているかどうか…。」
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ちょっとした概念で生活や人生って変わるものだよなー
というのを最近身をもって実感している…というお話でした!
それではまた!
GTDの週次レビューとか、うまくいくようになってから後編書きます。