FMいずもさんで毎週月曜日に担当させてもらっていたお昼の番組「さわやかiステーション」なんですが、この前の月曜日で私たちPANDORA-BOX組が担当する最終回を迎えました。
去年の10月から私とさおりではじまり、この4月からはさおりに代わって莉奈ちゃんが相方をつとめてくれ、私たちが参加した放送回数は52回。
1年間、雨の日も風の日も、雪の日も正月も、私が食あたりで倒れて1回休んだ以外のすべての月曜日、お昼の12時から1時半まで私はFMいずもさんのスタジオの中に必ずいました。
別にクビになったとかじゃない(と私は思っている)という話はあちこちでさんざんしてきたのでここでは割愛しますが、私ちょっと辞めるのわくわくしてたんですよね。
「仕事を辞める時、その人がその仕事で成してきた真価が問われる」
これも起業家スクールで福島先生に習ったことです。
その辺のことはネット探して見つけた↓のブログの方が詳しく書いてられるのでぜひご参照ください。スラっと読めるし、感動する内容ですので。
人であふれた駐車場|B型日記
http://ameblo.jp/yomi4343/entry-10359673115.html
あと、T.M.Revolutionの例もあるのですよね。
T.M.Rの出世作といえばアニメ『るろうに剣心』のエンディング曲に採用された3thシングル「HEART OF SWORD - 夜明け前」であり、その後”T.M.Revolutionと言えばアニソン”と言われるぐらいたくさんのアニメ・ゲームのタイアップ曲を世に送り出しています。
ただその中でとても印象に残る2つのことがあるのですよね。
まず1つ目。TMRと同じく『るろうに剣心』のオープニング曲に起用されミリオンヒットを記録したJUDY AND MARYの「そばかす」についてジュディマリのボーカルYUKIが後に「そばかす」について語っている記事をみたことがあります。
「アニメとかよくわかんないから”キャンディキャンディ”をイメージして書いた」
『るろうに剣心』は幕末・明治維新を舞台とした時代活劇なので見当違いもいいところ。
しかし、アニメーションスタッフの作画がすばらしく、うまく曲に絵をマッチさせていたので見ていた当時はヘンだと思わなかったのですが考えてみれば”確かにるろ剣の曲じゃねーよな。キャンディキャンディっぽい”と思える曲でした。
それに対してTMRはタイトルからして「HEART OF SWORD」つまり「剣心」であり、舞台である幕末・明治維新をあらわす「夜明け前」がついている。完全に作品の世界観にあわせてきています。
というのも西川貴教本人が生粋のオタク気質であり、アニメ・ゲームのタイアップが決まったら原作や設定資料に徹底的に目を通し、必ずその作品を自分なりに理解してから作詞家・作曲家と曲作りに入るというきまじめさをもっていたから。
次、PS2用ゲーム『戦国BASARA』の主題歌に「crosswise」が起用された時のこと。
この『戦国BASARA』というゲーム、戦国時代を舞台に大軍相手にバッサバッサと敵を斬りまくるというゲームなのですが、その分野にはコーエーの『戦国無双』という大御所がかまえており、大ヒットは難しい状況。
なので制作元のカプコンは正攻法を捨てとんでもない奇策に出ます。
戦国BASARA OP
見ての通りとんでもない内容・・・。
英語をしゃべる伊達政宗、まわりの兵達を吹き飛ばしながらつっぱしる真田幸村、二丁拳銃をふりかざす濃姫、目からビームを撃ち安土城を爆破する織田信長。
しかしこのむちゃくちゃな世界観に死ぬほどあった「corsswise」は大人気に。コメントを見てもいかに西川貴教が愛されているかがわかるかと思います。
しかし何を思ったのかカプコン、2作目のテーマにはTMRを起用せず。するとAmazonレビューなどに「なぜTMじゃない?」「BASARAと言えば西川さんのイメージが」「曲とあってない」などの意見が殺到。
『戦国BASARA』シリーズはその後も元祖『戦国無双』をはるか脇においやる大人気ゲームに成長し、アニメ化や歴女(レキジョ)という新しいマニア層を開拓するなど一種の社会現象的大人気になりますが、以下はそのテーマソングの変遷です。
戦国BASARA
メインテーマ:「crosswise」T.M.Revolution
戦国BASARA2(PS2)
オープニングテーマ:「DIVE into YOURSELF」HIGH and MIGHTY COLOR
エンディングテーマ:「Brave」伴都美子
戦国BASARA2(Wii)
オープニングテーマ:「BLADE CHORD」abingdon boys school
エンディングテーマ:「Brave」伴都美子
戦国BASARA2英雄外伝
メインテーマ:「BLADE CHORD」abingdon boys school
挿入歌:「眠れ緋の華」能登麻美子
戦国BASARA X
メインテーマ:「crosswise」T.M.Revolution
戦国BASARA BATTLE HEROES
メインテーマ:「JAP」abingdon boys school
挿入歌:「Sailing free」OLIVIA
戦国BASARA3
メインテーマ:「Naked arms」T.M.Revolution
エンディングテーマ:「逆光」石川智晶
戦国BASARA アニメ第一期
オープニングテーマ:「JAP」abingdon boys school
戦国BASARA アニメ第二期
オープニングテーマ:「SWORD SUMMIT」T.M.Revolution
アビングドンボーイズスクールは西川貴教のバンドプロジェクトであることを考えると、このすさまじい採用のされよう。
PS2版の第2作をはずされた以外はすべての「戦国BASARA」のメインかOPの曲はTMRかアビングドンが歌っています。(その第2作もWii版では西川に差しかわってる。)
たぶん2作目の大反響でカプコンは思い知ったのでしょう。
「戦国BASARAには西川しかいない。」
これがプロの仕事なのだなと心から思いました。
百万言の宣伝文句に勝る、大衆に支持される圧倒的な仕事ぶり。たとえ一時的にはずされようがそれ以外に入り込む余地を与えないとんでもない成果。
よくTMRと言えば「アニソン歌手」とか一段低くみつもられることがありますが、私の評価は違います。
「アニメ・ゲームといえどもいっさい手を抜かず、常に全力を出すアーティスト」
JUDY AND MARY はとても優れたアーティストでしたがその後アニメか何かのタイアップで華々しい結果を残したという話は寡聞にして聞きません。
CDバブルの崩壊して久しい今、浮き沈みの激しい音楽業界でデビュー15周年を迎えようとするTMRがなぜ今もなお愛され活躍できるのか。私はその真摯な姿勢にあると思っています。
福島先生のお話に出てきた「駐車場のおじさん」もそうですが、本当にその人がやってきた仕事すべてがその最後にあらわれると言っても過言ではありません。
そういう意味で私たちの1年の仕事ぶり、私たちを見送ってくれた皆さんの声をみるとわりかしいい働きをしたんじゃないかと少しだけ誇らしく思っています。(主に莉奈ちゃんが(笑))(そして、もちろん夜の方はつづけますけどね!)
今やっていること、いつかすべてに終わりがくるでしょう。
その時、罵声をもって追い出されるのか、感謝と惜しみの言葉をもって送り出されるのか。私はその時のために日々の仕事をしているつもりです。
だから私はいつも「おわり」が来る日を楽しみにしているのです。
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